最近注目を浴びている「チェアリング」。キャンプ用品等は持参せず、椅子ひとつで自然を満喫するアウトドアだ。お気に入りの場所を見つけたら(マナーやほかの人にも気を配ってね)、さっとチェアを出して四季折々の自然を味わう。風や光、そして薫りを愉しむ。そこには、フロントガラス越しで見る風景とはまたひとつ趣が異なった世界が拡がっている。
TEXT & PHOTO◎伊倉道男(IKURA Michio)
チェアリングって……?
今回のお題は、チェアリング。ということで、所有しているチェアから今回は3種類ほどをピックアップしてキャンプ場へ。すべてロータイプだ。左から、展開するだけのチェア、中央はもっとも寛ぐことができるハイバックで肘かけ付。これは組み立てタイプだ。そして右が軽量な組み立て式のチェア。
チェア選びは、実際に座って確かめることが最重要事項である。背もたれ、フレームが太もも等に当たらない?
使う場所はアウトドアだから、不安定な地面に対応する脚も重要。そこにも注目して、自分に合ったチェアを選ぶことを忘れてはならない。
組み立て式のハイバックのチェア。肘かけ付も、チラホラと各社から発売され始めた。このチェアは接続部分に樹脂パーツを使わない構造。ただし、夏の暑い時期に肘かけに力を加えると肘かけが落ちてしまうことがあり、結束バンドでストッパーを作り落下防止をほどごした。肘かけには片側にドリンクホルダーもある。
右側のコヨーテカラーのチェアは所有しているなかでもっとも軽量で約1kg。フレームはアルミ合金製。パイプを接続するコネクターは樹脂。メインのフレームは2本のパイプを使う。耐荷重は120kg。2脚でも2kgと軽量、組み立ても簡単なので、ふたりで出かけるときにも良いアイテムだ。
左側のカラフルで可愛いチェアは、ワンタッチで開くタイプのコールマン製。組み立て式よりもかさ張り、重いが、さっと展開できることは魅力的だ。フレームはスチール製。重量は約2.2kgと組み立て式に比べて重いが、さほど気になる重量でもない。背もたれの後ろにはポケットが装備されており、ここに収納袋を入れておくと風で飛ばされたり紛失しなくて済む。また、チェアは風で倒れてしまうことがある。付属はされてはいないが、脚にペグダウンができるように設計されている。このあたりも老舗メーカーの気配りだろう。
だんだんと寒さも増してきて、さすがに薄いチェアのファブリックでは冷たく感じるときもある。そんなときには小さめなマットを足す、という手もある。
このマットだけでもチェアリングはできる。むしろこれがもっとも軽量なチェアリングなのだろう。こんなところから始めてみるのも良いと思う。
自然のなかで軽食を
さて、座って風景を眺めていると、やはり飲物くらいは欲しくなる。そこで珈琲ブレイク。デンマーク、THE BREW COMPANY(ザ・ブリューカンパニー)が展開する「the COFFEE BREWER by GROWES CUP」。
ランチだが、チェアリングの場合は近くのカフェやレストランで済ますのが良いと思うが、自分でも少しは手をいれたい。そこで簡単で美味しいピザ・トースト、レトルト食品のミートソースを使ったミート・トーストを作ることにした。おやつ程度に簡単に。
ミート・トーストはパスタ用のレトルト食品をそのままパンに塗る。ピザ・トーストは、まずはケチャップ。ピザソースも同じだが、ナイフよりもお玉のほうが広げやすい。ピザ専門店の技だ。
帰りを遅らせて、人よりちょっと遅くまでアウトドア。静まり返った夕陽のなか、ゆるりと過ぎゆく時もまた、良いものです。それではまた来週お目にかかります。
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