「電動化の時代においても、モーター駆動とAWD制御の協調でAWD性能を更に高め、走りの安定性、動的質感、操る愉しさといった『SUBARUらしさ』を追求していきます」（スバル中村社長）
スバルのAWD（All-Wheel Drive：全輪駆動）車が、2022年9月に誕生50周年を迎えた。
1972年9月、国産初の乗用タイプ全輪駆動車「スバル・レオーネ 4WDエステートバン」の発売以来、スバルのAWD車累計生産台数はおよそ2100万台（※）にのぼる。
※2022年9月15日現在。シンメトリカルAWD以外のAWDを含む。
現在、スバルの世界販売台数に占めるAWD車の比率は98%にのぼり、その全てが水平対向エンジンとの組み合わせによる、スバル独自のシンメトリカルAWDだ。
シンメトリカルAWDの最大の特徴は、縦置きに配置した水平対向エンジンを核として左右対称にレイアウトされたパワートレインで、水平対向エンジンのもたらす低重心とパワートレインの優れた重量バランスがAWDの安定性・走破性を最大限に引き出し、あらゆる天候・路面で優れた走行性能を発揮する。
スバルはこのハードウェアの強みに加え、「人を中心としたクルマづくり」の考え方のもと、クルマと乗員の一体感を高めるつくり込みを続け、高い次元での「安心と愉しさ」を実現してきた。
スバルのAWD技術は電動車においても進化を続けている。日本をはじめ世界各地域で展開するe-BOXER（※）搭載車では、モーター駆動の応答性の高さを活かしたより緻密なAWD制御により、雪上や氷上といった滑りやすい路面での安心感や、ラフロードなど悪路での走破性がさらに高められた。
※水平対向エンジンと電動技術を組み合わせたスバル独自のパワーユニット。シンメトリカルAWDのレイアウトをベースに、コンパクトで高性能なモーターとリチウムイオンバッテリーを左右対称・一直線上に配置。
また、グローバルEV「ソルテラ」で採用されたEV専用AWDシステム「前後独立モーター駆動式AWD」には、2005年から続くモーター駆動AWD制御の研究で積み重ねられた技術・知見が織り込まれ、スバルらしい高い走破性と走りの愉しさを実現している。
このたびの発表に際して、中村知美代表取締役社長はこのように述べている。
「スバルの安全思想と走りの愉しさを支える中核技術であるAWDシステムは、半世紀にわたり絶えず磨かれてきました。電動化の時代においても、モーター駆動とAWD制御の協調でAWD性能を更に高め、走りの安定性、動的質感、操る愉しさといった『SUBARUらしさ』を追求していきます」