NISSAN GT-R 50th Anniversary 日産GT-R 50周年記念モデル:古くささは一切感じない。それどころか、いちいち感嘆するし、ワクワクする
- 2019/07/16
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世良耕太

日産GT-Rの2020年モデル、それも50周年記念モデルである。鮮やかな白いストライプが映えるGT-Rにジャーナリスト、世良耕太が試乗した。この「NISSAN GT-R 50th Anniversary」は2020年3月末までの期間限定車だ。
TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)
今回の試乗車は、この期間限定モデルである。専用ミディアムグレー内装色に専用ステッチ付きアルカンターラルーフトリム、50周年記念バッジ(センターコンソール)に50周年ロゴ入りメーターなど、専用モノ、記念モノがふんだんに盛り込まれている。試乗車は2020年モデルに新色として設定された「ワンガンブルー」にホワイトステッカーを組み合わせたカラーバリエーションで、とにかく目立つ。引っ込み思案な身としては、なかなか勇気の要る試乗となった(実際、なかなか露骨に注目を集めた)。
個人的には「生誕50周年か」という感慨よりも、現行のR35型GT-Rがデビューして12年経つのか、という感慨の方が大きい。13年目に突入するのは確実で、そうなると、BNR32型(1989年〜1994年)、BCNR33型(1995年〜1998年)、BNR34型(1999年〜2002年)と、3世代に渡った第2期スカイラインGT-Rをひと世代でカバーすることになる。

もっと振り返ってみれば、R35型GT-Rにつながる「GT-Rコンセプト」が東京モーターショーに登場したのが、2001年のことだ。18年前である。R35型GT-Rが高性能スポーツカーのアイコンになっている証拠に、今回の試乗では、高速道路で並走する車両の後席から、小学生らしき男の子の熱い視線を受けた。さらには、スマホを向けられた(笑顔で応えました)。きっと、親から子にGT-Rの伝説が伝わっているのだろう。
気がついたら12年経っていた、のではないところが、R35型GT-Rの驚嘆に値するところだ。エクステリアはもとより、インテリアも、動かしてみても、古くささは一切感じない。それどころか、いちいち感嘆するし、ワクワクする。よほどしっかりした土台を最初に作っておかないと、こうはいかない。コンセプトにぶれがないし、クルマづくりにもぶれがない。誰が見ても高性能スポーツカーとわかる見た目のインパクトは少しも新鮮味を失っていない。



インテリアのクオリティは改良を重ねるごとに高くなっている。50th Anniversaryは前後席ともセミアニリン本革シートとナッパレザーインストパネルを装備する。手仕事によるしっかりした仕事ぶりが感じられる。高性能スポーツカーにふさわしい緊張感と、上質なムードがほどよくバランスされた空間だ。アルカンターラのルーフに施されたダイヤ形状のステッチ(50th Anniversary専用装備)は、信号待ちで止まる度に見上げてしまった。後席からずっと眺めていたいほど素晴らしい出来映えだが、残念ながら、後席には成人男性がくつろげるほどのスペースは与えられていない(のは、当たり前だが相変わらずだ)。

4人で乗るには狭すぎるが、ひとり(または、ふたり)で乗るには適度なスペースで、スポーツ走行に集中するクルマというより、「GTなのだなぁ」とあらためて思う。背が極端に低いクルマではないので、乗り降りがしやすい。ステアリングのチルト機構と連動してメータークラスターが上下するのは、デビュー当時から受け継ぐGT-Rの美点である。どう動かしても、ステアリングのリムがメーターの視認を邪魔することがない。

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