正直に言うと、自分も“その数秒”を削っていた

正直に言うと、自分はかなりせっかちなタイプだ。
一時停止も「止まったかどうかギリギリ」を攻めることが多く、振り返ればアウトだった場面もあったと思う。

急いだところで何かが変わるわけではない。それでも当時は、その“数秒”が我慢できなかった。

そこであるとき決めた。家を5分早く出て、止まれはしっかり止まるようにする。それだけだ。

実際にやってみると、走りに余裕が生まれて気持ちが楽になった。焦りが消え、周囲もよく見えるようになる。あらためて、余裕があることの安心を実感した。

これまでどれだけ無駄なリスクを背負っていたのか。点数もお金も、いくら失ったのかわからない。いま振り返ると、正直かなり無駄なことをしていた。

横断歩道付近は特に厳しくチェックされるエリア。歩行者や軽車両がいれば、迷わず減速・停止が基本となる。

一時停止は“止まったつもり”ではなく、確実に止まる

交通安全週間で最も検挙されるのが一時停止違反だ。住宅街の見通しの悪い交差点や生活道路の合流部では、停止線で完全に止まっているかが厳しくチェックされる。

徐行で抜けたり、足をつかずにバランスだけで止めたりしても、それは停止とは見なされない。車体を完全に静止させ、周囲を確認してから発進する必要がある。

止まるかどうか迷う時点で、もう遅い。止まるしかない。

そして意識しておきたいのが、「見えていないだけで見られている」という前提だ。交通安全週間は特に、交差点の死角や物陰からチェックされているケースが多い。

違反すると、反則金7000円(原付は6000円)、違反点数2点。ほんの数秒を省いた結果としては、決して軽いとは言えない。

「少しだけなら大丈夫」という判断が違反につながる典型例。止まれは完全停止が前提であり、徐行や流しは認められない。

横断歩道では判断せず、歩行者を優先する

歩行者妨害も、ここ数年で取り締まりが強化されている違反のひとつだ。横断歩道付近に歩行者がいる場合、車両側には一時停止義務がある。

ありがちなのが「まだ渡らなそうだから行ける」という判断だが、歩行の意思が見えた時点で、もう止まらなければならない。

交通安全週間中は横断歩道付近に警察官が立つことも多く、見逃されることはほとんどない。

違反した場合は、反則金9000円(原付は7000円)、違反点数2点。こちらも一瞬の判断で背負うには大きい。

近年は自転車レーンや通行区分の整備も進み、走行位置も含めて見られる時代。車線選択や進路の取り方にも注意が必要だ。

その数秒で失うもの……考えた方がいい!

アナタの生活がもし、ミッションインポッシブルのトム・クルーズのように、数秒が生死を分けるような状況ならしょうがない……けど、んなわけない。たいていは「大丈夫でしょ!」という過信からくる怠慢だ。

それなら、答えはシンプル。止まるべきところで確実に止まる。歩行者がいれば必ず譲る。そのために必要なのは、ほんの数秒にすぎない。

その数秒を惜しんで7000円や9000円を払うのか。それとも余裕を持って安全に走るのか。

いまならはっきり言える。止まれは止まれ、譲れは譲れだ。

交通安全運動中だけの話じゃない。これを普段から徹底するだけで、バイクライフは驚くほど気が楽になる。

あの“数秒”に追われていた頃には、もう戻れない。


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