6月の本国発表からわずか4ヵ月で日本上陸 【日本仕様発売】BMW X3が新型3代目へ正常進化。
- 2017/10/19
-
遠藤正賢
2003年の初代デビュー以降、全世界で累計150万台以上を販売した、BMWのミドルサイズ高級SUV「X3」が3代目に世代交代。6月の本国発表からわずか4ヵ月で日本上陸を果たした!

新型X3は全長×全幅×全高=4,720×1,890×1,675mm、ホイールベース2,865mmと、全長およびホイールベースが約50mm拡大した以外は、先代とほぼ変わらぬボディサイズを維持。しかもエクステリアデザインは全体的にキープコンセプトと言ってよい仕上がりで、新型のみを少し見ただけでは先代との区別がつかないほどだ。

だが、先代と直接見比べれば、グリルシャッターを内蔵したキドニーグリルや、六角形を象ったロアグリルやLEDヘッドライト、サイドエアインテークと一体化したフロンフォグランプ、横長になったリヤコンビランプやデュアルエキゾーストパイプなどで、迫力を大幅に増したことがわかる。

それに対し、インテリアのデザインは大きく変化している。ドライバーを取り囲むような造形のインパネを持つ先代に対し、新型は現行3シリーズと共通の水平基調ながら上部を削り取ったような形状となったことで、より軽快かつ広々として開放感のある運転環境が構築された。


トリムパッケージは、落ち着いた雰囲気の「xLine」、豪華な「ラグジュアリー」、スポーティな「Mスポーツ」の3種類を設定。特に「Mスポーツ」はエアロパーツが装着されるとともにシートやステアリング、ブレーキも専用品に換装され、サスペンションも硬めのセッティングとなる。さらにオプションで電子制御ダンパーも選択可能だ。
そのサスペンションは、フロントがストラット、リヤがマルチリンク式。標準装備のタイヤ&ホイールは先代の17インチから18インチへとサイズアップし、最大で21インチのものを設定する。その一方、エンジン共々アルミを多用し最大55kg軽量化されることで、ハンドリング性能により一層磨きが掛けられた。

SUVに求められるオフロード性能も充分に高く、最低地上高は204mm、アプローチアングルは25.7°、デパーチャーアングルは22.6°、ブレイクオーバーアングルは19.4°、最高許容水深は500mmと、先代と同等レベルを確保している。そして、前後50:50の重量配分が堅持されていることは、もはや言うまでもないだろう。
空力性能もブラッシュアップされ、CD値は0.29にまでダウン。燃費低減だけではなく風切り音の低減にも寄与しており、そのうえで吸音シートを挟み込んだ「アコースティックガラス」をフロントウィンドウに標準採用、フロントサイドウィンドウにオプション設定し、特に高速域での静粛性を高めている。

先代においても充実していた予防安全技術はさらに進化し、ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)は完全停止後の自動再発進に対応した最新のものへバージョンアップ。そして、側面衝突防止にも対応する「レーン・キーピング・アシスタント」および、車線変更を支援する「レーン・チェンジ・アシスタント」が、「ドライビング・アシスタント・プラス」パッケージとして新たに設定された。
さらに、逆走を警告する「ロング・ウェイ・ウォーニング」、交差点に進入する車両の存在を知らせて出会い頭事故を防ぐ「クロッシング・トラフィック・ウォーニング」も用意されている。
そのほか、全モデルへの標準装備化を急速に進めている最新のテレマティクスサービス「BMWコネクテッド」を標準装備し、7シリーズおよび5シリーズに先行採用された「BMWディスプレイ・キー」をオプション設定。3ゾーンオートエアコンやシートヒーター&クーラーなども用意され、快適装備は最新のプレミアムSUVにふさわしい水準へ引き上げられたといえるだろう。
エンジンおよびグレードは、360hp・500Nmの3.0ℓ直6ガソリンターボを搭載する、X3初のMパフォーマンスモデル「M40i」、252hp・350Nmの2.0ℓ直4ガソリンターボを搭載する「xDrive30i」、同じく2.0ℓ直4ガソリンターボで184hp・290Nm仕様の「xDrive20i」、これをFR化した「sDrive20i」、265hp・620Nmの3.0ℓ直6ディーゼルターボを搭載する「xDrive30d」、190hp・400Nmの2.0ℓ直4ディーゼルターボを搭載する「xDrive20d」の6種類をグローバルで設定する。これらに組み合わされるトランスミッションは、いずれも8速ATだ。
このうち、現時点で日本仕様に設定されるのは、下記の6グレードとなっている。
xDrive20i…6,390,000円
xDrive20i xLine…6,840,000円
xDrive20i Mスポーツ…6,870,000円
xDrive20d…6,620,000円
xDrive20d xLine…7,070,000円
xDrive20d Mスポーツ…7,100,000円
納車は今年12月より、まず「xDrive20i Mスポーツ」から開始され、来年2月以降にその他のグレードが順次導入される。
X3初のMパフォーマンスモデル「M40i」や、3.0ℓ直6ディーゼルターボの「xDrive30d」といった高性能モデルが未導入なのは残念だが、今後の追加に期待したい。
ボルボXC60やアウディQ5が一足先に世代交代し、ジャガーもE-PACEを投入するなど、ミドルサイズ高級SUVのセグメントは今、激戦の様相を呈している。果たしてこれら強豪をしのぐ走りを、新型X3は見せてくれるだろうか?
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

ボッシュ株式会社 システム・アプリケーションエンジニア
年収 | 580万円〜810万円 |
---|---|
勤務地 | 神奈川県横浜市中川中央1丁目9番32号 |
東証プライム上場大手完成車メーカーの研究開発機関 管理会計/開発管理<テーマ推進/予実管理>
年収 | 450万円〜900万円 |
---|---|
勤務地 | 栃木県芳賀郡芳賀町※初期配属地は栃木と... |
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

BMW X3
xDrive 20d Mスポーツ 弊社デモレンタカー ハンドルヒーター ブラックレザーシート シ...
中古価格 638万円

BMW X3
20d xDrive Mスポーツ
中古価格 804.3万円

BMW X3
xDrive 20d Mスポーツ ブラインドスポットモニター 電動リアゲート クリアランスソナー...
中古価格 573.8万円

BMW X3
xDrive 20d Mスポーツ 後期 Wガラスサンルーフ 黒革 パドルシフト ハンドルヒーター...
中古価格 622.8万円

BMW X3
xDrive 20d Mスポーツ 後期 1オーナー サンルーフ OP20inAW ベージュ革 L...
中古価格 521.8万円

BMW X3
xDrive 20d Mスポーツ ワンオーナー サンルーフ 茶革 セレクトPKG 電動リアゲート...
中古価格 521.8万円