ADVAN dB V552試乗会 【静粛性の新境地】横浜ゴムのニュータイヤADVAN dB V552
- 2017/11/08
- GENROQ編集部
近年急速に進む電動化に伴い、クルマの環境は大きく変化している。そして同時にタイヤに求められる性能も変化している。横浜ゴムが新たに開発したコンフォートタイヤは「車内の空気感を変える」驚異の静粛性を誇るという。その飛躍を確かめた。
なぜそこまで静粛性をつきつめるのか? その背景には近年の電動化が進む新車事情があるだろう。イギリス、フランスが2040年には純粋な内燃機関車の販売を禁止すると発表し、中国もそれを検討するなどグローバルで電動化の流れがあるのは事実だ。そして電動化によって静かになったエンジンの代わりに目立つようになった騒音がタイヤのロードノイズというわけだ。
来年から日本でも自動車タイヤの騒音規制が国際基準に基づき、厳しくなるという話もあり、静粛性を追い求めるのは世界的な動きかもしれない。もちろん高速域では風切り音も見逃せないが、日本の交通事情(100km/h制限)では、まずはタイヤに静粛性が求められる。
その新タイヤを茨城・大子にある横浜ゴムのテストコース、D-PARCで試乗した。袋田の滝も近い、山奥のテストコースは全長約2.6km、バンクのある高速周回を持つ広大な施設だ。実際にテストコース内を様々な状況で試乗できたので報告したい。
さらにキャップコンパウンドのベースとなるゴムの厚みをタイヤサイズごとに見直し、ゴムの振動をコントロール。人間の耳につく100〜160kHzの周波数を抑制できた。
なおコンパウンドはウエット性能のグレーディングで最高となるaと、低燃費性能でもAを両立するために、独自のナノテクノロジーによって、A.R.T.MIXINGと呼ばれる新混合技術を開発し、コンパウンドのシリカの分散性、均質性を高め、ウエット性能を向上した。またサイド部にも発熱を抑えるゴムを採用することで低燃費も実現したという。
これらを総合するとつまり静粛性に優れ、ウエットグリップも高く、低燃費というよくばりな内容だ。今後は先述の静粛性規制だけではなく、CO2規制もますます厳しくなるから、ここD-PARCでの技術開発は休む暇もなさそうだ。現在はまだ24サイズだが18年春にはさらにサイズ拡大を計画しているという。
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