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SUBARU STI Type S:ついに終焉。オーダーできるのは2019年末まで。555台限定の「WRX STI EJ20 Final Edition」も スバルWRX STI :555台限定の「WRX STI EJ20 Final Edition」でフィナーレ! EJ20型を積む最後のモデルの乗り味・燃費は?

  • 2019/09/01
  • 2019/09/25
  • MotorFan編集部 鈴木慎一
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スバルWRX STI Type S 車両本体価格:406万800円 試乗車はオプション込みで443万8800円

400万円でこんな高性能なAWDスポーツカーが手に入るのは、もういまだけだろう。日本を代表する、いや世界を見回しても絶滅寸前となったハイパワー全天候ハイスピードAWDスポーツ、スバルWRX STIで500kmドライブ。500km一気に走って、感じたこと、マークした燃費は?
9/25追記:予想通り、スバルはEJ20型水平対向エンジンの生産を、今年度内に終了する予定と正式発表した。これにともないEJ20を搭載する日本市場向け・現行型WRX STIの受注は、2019年末で終了する。

WRX STI EJ20 Final Edition プロトタイプ

EJ20型生産終了が正式発表。ファイナルモデルは限定555台「WRX STI EJ20 Final Edition」

 予想通り、スバルはEJ20型水平対向エンジンの生産を、今年度内に終了する予定だということを正式発表した。これにともないEJ20を搭載する日本市場向け・現行型WRX STIの受注は、2019年末で終了する。
 スバルは、その集大成となる特別仕様車「EJ20 Final Edition」のプロトタイプを、東京モーターショーで公開する。
 「EJ20 Final Edition」では、バランスドエンジンやゴールド塗装のBBS製19インチアルミホイール、このエンジンのフィナーレを飾るにふさわしい特別な装備を採用するとスバルは発表している。
 特別仕様車「EJ20 Final Edition」は555台限定の抽選販売を予定している。
販売等に関する詳細は10月23日に公表予定だ。
 限定「555台」というのも、WRXらしい演出である。

WRX STI EJ20 Final Editionプロトタイプ専用webサイトURL:

絶滅の危機に直面するEJ20+センターデフ付きAWD

WRX STIはEJ20型2.0ℓ水平対向4気筒ツインスクロールターボを載せる。EJ20型水平対向エンジンがデビューしたのは1989年。初代レガシィとともに登場し、永年スバルの主力エンジンとして第一線で活躍してきた

 個人的な想いを言わせていただければ、WRXといえば、WRCであり、インプレッサWRXであり、コリン・マクレーであり、カルロス・サインツであり、リチャード・バーンズである。
 1995年、初めて取材したWRCがRACラリーで、そこで優勝してチャンピオンに輝いたマクレー、そしてマニュファクチャラーズタイトルを初めて獲ったスバル。そのマシンこそがWRXだった。WRとはワールドラリーに他ならない。

 というようなことがあって、WRXは好きなクルマの一台だ。同時に、現在のインプレッサが付かない、WRCにも参戦しないWRXに対しても、ちょっと複雑なキモチがあるわけだが。

全長×全幅×全高:4595mm×1795mm×1475mm ホイールベース:2650mm
車重:1490kg(試乗車は1510kg)前軸軸重 900kg 後軸軸重610kg
最小回転半径は5.6m

 と、ちょっと長い前置きになってしまったが、久しぶりにWRXに試乗しようと思った理由が2つある。
 ひとつめは、長い歴史を誇る、「名機」EJ20型エンジンの最終版に乗ってみたかったということ。EJ20は1989年デビューだから30年選手なのだ。ビッグボア、ショートストロークをいう20世紀型高出力エンジンの代表選手であるEJ20も、そろそろ生産中止の声がちらほら聞こえてきた。

 WRXには、WRX S4とWRX STIの2つのシリーズがあるが、より正当な血統を受け継いでいるのはWRX STIだ。S4が新世代のFA型2.0ℓ水平対向4気筒直噴ターボを積むのに対して、STIはすでに伝統芸能の域に達しているEJ20型を積む。
 そのEJ20型を積むのは、いまや日本仕様のWRX STIのみ。北米仕様のWRX STIはもともと2.5ℓのEJ25ターボを積むし、欧州仕様も同じ。しかも欧州仕様は2018年に「the Final Edition 2.5i WRX STI」を限定販売して、現在はすでにラインアップにない。

 次期WRXにEJ20型が搭載されることはないから、EJ20型が欲しいとなれば、最後のチャンスが近づいている(と思う)。

形式:2.0ℓ水平対向4気筒ターボ 型式:EJ20 排気量:1994cc ボア×ストローク:92.0×75.0mm 圧縮比:8.0 最高出力:308ps(227kW)/6400pm 最大トルク:422Nm/4400rpm 燃料供給:PFI 燃料:プレミアム

 もうひとつは、これまた絶滅危惧種である「センターデフ付きフルタイムAWD」に乗ってみたかったということがある。
 かつてあれほどさまざまな技術的なトライがされてきたAWDシステム。両雄といえばクワトロのアウディと、このスバルだ。アウディは名前こそクワトロを名乗るが、センターデフを持つAWDモデルは上級モデルでないと設定がない。A4クワトロもいまや普通のオンデマンドAWDだ。

 厳しくなる燃費規制と進化したESC(電子制御スタビリティコントロール)のおかげで、AWDは肩身が狭くなっている。雪道用の生活AWDならセンターデフ式でなく、オンデマンドのカップリングを使ったAWDで事足りる。正確に言えば、かつて隆盛を誇った超ハイスピード対応スポーツAWDが絶滅危惧種ということなのだ。電動リヤアクスルの採用が進めば、センターデフ付きのAWD車は、本当に絶滅危機に瀕することになるだろう。

マルチモードDCCDは、センターデフをもつAWDシステム。前後輪の行動力配分をプラネタリーギヤで前41:後59に設定。また、スイッチ操作で前後輪の差動制限トルクを4つの制御モードから選択可能。試乗中は、AUTOモードにしていた

エンジンをかける

ステアリングのギヤ比は13:1

 ステアリングコラム右側のエンジン始動ボタンを押してエンジンを始動。ハイパフォーマンスカーらしく豪快な音とともにエンジンが目覚める。正直、最新のディーゼルエンジンなんて無音みたいなもんだ、と思うほど大きな音がする。深夜や早朝に住宅街でエンジンをかけるのはちょっと気がひけるほどだ。

クラッチペダル、シフトの手応えは絶妙。操作は軽くないが、重すぎることはない

 トランスミッションは6速MT。踏み応えのあるクラッチペダルだが、重すぎはしない。クラッチミートも難しくない。今回のドライブでは高速道路の渋滞にかなりはまったが、左足が音を上げるほどではなかった。むしろクラッチとシフトレバーを操作するのが楽しかった。
 これまでのカーライフで一度でもMTのクルマを所有したことがある人なら、まったく問題なくすぐに慣れる。自転車や水泳と同じで、一度体得したことは何年経っても身体が覚えている。

ギヤ比 第1速:3.636 第2速:2.375 第3速:1.761 第4速:1.346 第5速:1.062 第6速:0.842 後退:3.545 最終減速比:3.900
ABCペダルの位置も重さも文句なし

 WRX STIに乗って感じるのは、「濃密な手応え」だ。アクセルを踏む、シリンダー内で圧縮された混合気に火花が飛んで燃焼してピストンを押し下げる。8.0は、現在量産市販車でもっとも低い圧縮比だ。高過給の弊害であるターボラグは、ツインスクロールターボでカバーするが、それでも現代流ターボとは一味もふた味も違う。
 ステアリングを切る。がっちりしたボディとステアリングコラム周りの剛性の高さの手応えを感じる。ステアリングホイールから伝わって路面情報の「濃さ」は、これまた絶滅寸前の「油圧式パワーステアリング」によるものなのだろうか(日産GT-R、フェアレディZも油圧式)。

 路面の荒れた首都高速を走っても、ボディ剛性が非常に高いから、脚が固くても乗り心地は悪くない。これまたGT-Rと共通する乗り味だ。一度ポジションを決めれば、お尻の位置を動かすことなくしっかりとホールドしてくれるレカロ・シートの出来の良さ。

 WRX STIの性能をフルに引き出すには、高いドライビングスキルが必要だ。しかし、WRXの世界は、(MTが操作できれば)誰でも味わえる。しかもかなり濃い味を。日産GT-Rでも感じたが、いいスポーツカーは、速度域にかかわらず、クルマを操る楽しさを味わわせてくれる。高速道路を制限速度内で走っていても、都内の交差点をゆっくり曲がっても、正確にクルマを操作し、思い通りにクルマが動いてくれる快感にひたれる。

 そのかわり、「なんとなく移動する」「ながら運転」は許容してくれない。正確にステアリングを切り、アクセル/ブレーキ/クラッチペダルとシフトレバーを連動させてクルマを動かすには、きちんとWRXと向き合うことを要求される。

 それが気持ちいいと感じられる人のためのクルマなのだ。

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