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最後のFR!BMW118d試乗記「やはりBMWはFRであるべし」

  • 2019/09/04
  • 大音安弘
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最後のFRコンパクトハッチとなったF20型1シリーズ。試乗車は118dファッショニスタ。

BMWのエントリーモデルの1シリーズが、日本でも第三世代にバトンタッチした。新旧の最大の違いは、FRか否かという点である。そこでモデル末期で熟成された1シリーズの118dの特別仕様車「ファッショニスタ」とともに最後のドライブを楽しんできた。

REPORT&PHOTO●大音安弘(OHTO Yasuhiro)

 2019年8月29日、日本でも第3世代となる1シリーズが日本でも正式デビューを果たした。強調されたキドニーグリルとボリュームアップを図りながらも、プレスラインが強調されたデザインは好みが分かれるところだが、最新インターフェイスのインテリアを含め、キャラクターの若返りが図られたのは確かだ。

 しかし、Cセグハッチ唯一のFRという特徴を捨てた新型は、Aクラスなどのライバルたちとガチなバトルを強いられることになり、今後の動向が注目されるところだ。

 とはいえ、BMW、いや自動車ファンにとって1シリーズのFF化には、心中穏やかでない人が多いはずだ。無論、新型1シリーズは、歴代MINIシリーズ、そして2シリーズのMPVの経験が最大限活かされ、新たなBMW・FFの世界を見せてくれるだろう。

 しかし、それはそれ。私も「BMWと言えば究極のFRマイスター」という想いを捨てられない一人である。そこで、従来型(F20)の最終仕様の中でも人気が高かったクリーンディーゼルエンジン搭載車の118dファッショニスタを試乗に連れ出してみた。

 ショートボディの3シリーズTiの流れを組む1シリーズのデザインは、FRであるがゆえ、割と古典的だ。つまり古臭い。でもそこが良い。2011年のフルモデルチェンジでは、初代のイメージを受け継ぎながらもモダナイズが図られたが、2015年のマイナーチェンジではフェイスリフトでは、3シリーズなどイメージが重なるクラシックなスタイルに修正。よりBMWらしさを増したことが、1シリーズ人気復活のきっかけともなった。

 今となっては、インテリアも目新しいところはないが、そのシンプルかつプレーンなスタイルは、小さな高級車でもある1シリーズの美徳となっている。「ファッショニスタ」では、最終仕様の特別仕様車で、オイスター色のダゴタレザーが標準装備される。温かみを感じる色だが、同時に夏場でも暑く苦しくない爽やかさも与える。もちろん、風合いも上品だ。

 パワートレインは、2.0L直4ディーゼルターボで、最高出力150ps/4000rpm、最大トルク320Nm/1500~3000rpmを発揮。トランスミッションは、8速ATを組み合わせる。118dの名が示すように、BMWのクリーンディーゼルエンジンとしては、エントリーとなる。因みに、ガソリン車である118iは、1.5L3気筒ターボで、最高出力136ps/4400rpm、最大トルク220Nm/1250~4300rpmを発揮し、同様に8速ATを備え、こちらも必要十分な性能を持つ。

 街中へ118dを連れ出すと、そのボディの取り回しやすさに嬉しくなる。熟成が進んだクリーンディーゼルは、エンジン屋のBMWらしく、滑らかな回転フィールを見せ、ノイズもだいぶ抑えられている。これなら、同乗者もディーゼルと気が付かないだろう。

 しかし、BMWのクリーンディーゼルの魅力は、それだけじゃない。見せ場は、高速料金所や合流時などの強い加速が求められるシーンだ。

 レスポンスの良さと低回転でのトルクの大きさが、スポーツカー顔負けの俊敏さを見せてくれる。スリッピーな路面状況だとコンフォートタイヤでは、ホイールスピンが発生することもあるほど。もちろんESPが備わるが、状況によっては的確なアクセルワークが求められるのだ。ただクルマからのインフォメーションは、優れるので不安さはない。このように、スポーティなキャラクターもしっかりと顔を見せてくれるのだ。

 また昨今のBMWのデジタル化から失われつつある大きなアナログ2眼式のメーターも、見やすいだけでなく、クルマとの対話感を高めてくれる良いアクセントである。ステアリングの握りも細いので、誰でも操作し易い点も忘れてはならないところだ。

 そしてやはりBMWというと、Mスポーツが気になるところだが、ファッショニスタの足は、スタンダードモデルと同等なので、乗り心地にも優れるが、足の動きも良い。ドライバーは運転を楽しみながら、きちんとデートカーやファミリーカーとしても活躍してくれることも付け加えておきたい。毎日乗って駆け抜ける喜びが味わる、それがスタンダード1シリーズなのだ。

 もしあなたが新車同様のFRの1シリーズが欲しいなら、まさにラストチャンスだ。さすがに店頭在庫限りの新車を手にするのは難しいかもしれないが、認定中古車の登録済み未使用車がある。

 言うまでもなく価格もぐっと抑えられている。とある認定中古車店舗で探りを入れると、先月は結構売れ、残りも少ないとのこと。逆に言えば、まだ間に合うということだ。その際、大きな悩みは118iか118dのいずれにするかということだろう。3気筒の118iは、日常でも使い切れるパワーと振動の少なさ、そして鼻先の軽さからくるシャープなハンドリングにある。その美徳は、同じ3気筒を積む従来型の318iよりも上だ。ただオールマイティさとパワーを求めるなら、黙って118dだ。

 しかし、どちらも「しっかりBMWしている」点は、保証する。最新のBMWも優れた車だが、味付けなどを含めて、今回の1シリーズの世代交代は、BMWのひとつの時代の終わりを感じている。失われつつある伝統的なBMWキャラクターを、最も手ごろに感じられるのが、このラストFRの1シリーズになるのではないか。私は、そう思えてならない。

■BMW 118dファッショニスタ
全長×全幅×全高:4340×1765×1430mm
ホイールベース:2690mm
トレッド(前/後):1520/1555mm
車両重量:1480kg
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
排気量:1995cc
圧縮比:16.5
最高出力:110kw〈150ps〉/4000rpm
最大トルク:320Nm/1500-3000rpm
燃料タンク容量:52L
トランスミッション:8速AT
駆動方式:フロントエンジン・リヤドライブ
乗車定員:5名
サスペンション形式(前/後):ストラット/5リンク
タイヤサイズ:205/50R17
JC08モード燃費:22.2km/L
車両価格:407万円

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