連載

西川淳の自動車1Weekダイアリー

なぜ運転は楽しいのか

なぜクルマを運転することが楽しいと思えるのか。これはクルマの魅力を語るうえで根源的な問いである。もちろんクルマ運転好きはさほど多くはない。ほとんどのドライバーは便利だから使っているに過ぎない。運転が楽しいなどと言う人はマニアであろう。それでも、なにかしら人間をして面白いと思わせる理由が運転という行為にはあるはずだ。好きになろうと、ならまいと。マクラーレンにしばらく乗ってみて、その答えのひとつがわかった。というか、それしか正解はないかもしれない。人間は自分より圧倒的にパフォーマンスの優れた機械を操作し、それが思い通りに動いた時に喜びを感じる生き物であるから、というのがその答えだ。速く走らなくても別にいいのだ。否、速く走ることは正確に操作することの延長線上にあると言っていい。

2026年6月第3週

2026年6月13日(土)晴れ

妙高ヒルクライムにて
妙高ヒルクライムにて

朝目覚めると目の前に朝日を浴びて赤く輝く妙高が見えた。素晴らしい天気だ。NASC主催の妙高ヒルクライムを見学する。フォーミュラカーあり、ラリーカーあり、スーパーカーあり、チューニングカーあり、オリジナルマシンまであり、という公道封鎖型イベント。近年、日本でもこの手の競技イベントが人気だが、ひとたび事故が起きると続けられなくなることが多い。もちろん無事故にこしたことはないけれど、すべての管理責任を主催者側に問うのもどうかと思う。昼前に出て、北陸道まわりで京都へ。高雄サンデーミーティングの前夜祭に顔出し。

2026年6月14日(日)曇り

高雄サンデーミーティング、6月のテーマは毎年大人気のヤングタイマー。この日もゲートオープン後1時間弱で会場の高雄口大駐車場も満杯に。古今東西の1980〜90年代のモデルがたくさんやってきた。今、世界的にみてヤングタイマーブームだ。とはいえ、クラシックカーの定義は生産から25年経ったモデルとすることが多いから、1990年代でも立派なクラシックであろう。なぜに人気か。安全や環境のレギュレーションが厳しくなる前で、デザイン的にまだしも個性があり、パワートレインは扱いやすい上に高性能となって、それでもマニュアルミッションなどクラシックな要素は十分に残っているからだと思う。私はといえば参加車両をじっくり見物する余裕もなく、公式YouTube用の『アナタのクラシックカー、運転させてください』取材で、1964年式「アルファロメオ TZ」と1966年式「メルセデス・ベンツ 230SL」に乗っていた。ぜひご覧ください。夜は山科で予約の取れない肉料理店へ。次の予約は2029年だって!

2026年6月15日(月)曇り

マクラーレン 750S スパイダー
マクラーレン 750S スパイダー

「マクラーレン 750S スパイダー」で東京へ。途中、なぜか急に呼ばれた気がして鈴鹿PAで降り、椿大社さんへ参拝。猿田彦さんを祀るから、この後の道中安全祈願にバッチリだ。夕方には都内で750を返却し、そのまま羽田空港へ。フライトまで時間があったのでラウンジで原稿を執筆。シャワーを浴びて23時前発のミュンヘン行きANAに搭乗。

2026年6月16日(火)晴れ

GUCCI TRATTORIAにて
GUCCI TRATTORIAにて

ミュンヘンでドロミティ航空に乗り継ぎフィレンツェへ。迷惑なくらいに快晴で暑い。宿はフローレンスを一望する山あいの村フィエーゾレ。夜の公式ディナーまで半日あったので散策でもしようと思ったが、あまりの暑さに断念。部屋で原稿を書こうと思いつつ、うとうと。気がつけば夕方だった。夜はフィレンツェ市内へ降りて、かのマッシモ・ボットゥーラがプロデュースする「GUCCI TRATTORIA」でマクラーレン主催の公式ディナー。新社長のニック・コリンズも同席した。参加したジャーナリストはわずかに6名。

2026年6月17日(水)晴れ

マクラーレンの“あのモデル”のプレゼン
マクラーレンの“あのモデル”のプレゼン
フィエーゾレ泊のディナーにて
フィエーゾレ泊のディナーにて

「メルセデス・ベンツ Vクラス」のシャトルでムジェッロへ向かう。フィエーゾレからは北へ山道を40分ほど走った距離。なるほど、次からはフィエーゾレ泊もありだな。午前中はマクラーレンの“あのモデル”を公道で試す。午後からはもちろんサーキットで。エンバーゴ(報道協定)の関係で詳しくは書けない。6月29日に本サイトでリポート予定。お楽しみに! フィエーゾレ泊。

2026年6月18日(木)晴れ

フィエーゾレのホテルにて
フィエーゾレのホテルにて

早朝、空港へ。行きと同様にドロミティ航空でミュンヘンへ。ルフトハンザ機に乗り継ぎ、関空へ飛ぶ。ルフトハンザの機内食が随分とよくなっていた。行きのANAよりよかった。それにしても、いつもはなんかしらトラブルのある乗り継ぎだけど、今回は怖いくらいにスムーズだった。ミュンヘンでは待ち時間なしでラウンジも使わなかったし、関空ではタラップを降りて20分後には京都行きの「特急はるか」に乗っていた。フィエーゾレから京都の自宅までドア・トゥ・ドアで19時間。欧州1回乗り換えでロシア迂回ルートの記録としてはなかなか良い。回数をこなしていると、とたまにはこういうラッキーもあるものだ。

2026年6月19日(金)曇り

近所のうどん屋さんにて
近所のうどん屋さんにて

早朝に関空着。特急はるかで京都の自宅に戻り、機内で執筆した原稿を仕上げて送信後、何はともあれ出汁が食いたいと近所のうどん屋さんへ。午後からも執筆と事務作業。

2026 6/13 〜2026 6/19

走行距離 約1000km 試乗車数 5台

2025 11/1〜2026 6/19累計

走行距離 約3万7200km 試乗車台数 154台

連載 西川淳の自動車1Weekダイアリー

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