日本では見られない未導入モデルや現地生産車に注目!インドネシアモーターショー『GIIAS2026』に行ってみた | Motor Fan|自動車情報のモーターファン

「ランドクルーザー」が主役だったトヨタ トヨタは、海外で展開を開始しているランドクルーザー300のハイブリッドモデル「HYBRID EV」を初披露。日本導入が噂されるランクル初のHVで、3.5L V型6気筒ツインターボエ […]

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【インドネシアモーターショー『GIIAS2026』レポート vol.1】
シェア90%以上!? キャンピングカーや移動サロンに消防車も!インドネシアで活躍する日本メーカー製トラック&商用車がスゴイ | Motor Fan|自動車情報のモーターファン

インドネシアは、日系商用車メーカーが、大きなシェアを握っている重要市場のひとつ。ショー会場の商用車メーカーエリアには、日系4社が肩を並べるように展示を行なっていた。展示台数こそ多くはないが、大型車も含まれるため見ごたえは […]

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【インドネシアモーターショー『GIIAS2026』レポート vol.2】

そこはかとなくポルシェ風味⁉リープモーターのSUV

リープモーター「B10」は、インドネシアではブランドエントリーとなるミッドサイズSUV。

リープモーターは、2015年創業の中国の新興EVメーカーだが、ステランティスと戦略的パートナーシップを結び、15億ユーロもの投資を受けている。それだけ期待される企業ともいえるだろう。

リープモーター「B10」のリヤスタイル。印象的な一文字のテールランプなどがポルシェSUVを彷彿させる。

インドネシアでの投入モデルは、全長4515mmのB10と全長4739mmのC10という大小のスポーティなデザインのミッドサイズSUVのBEVのみ。そのエクステリアデザインは、欧州SUVの影響を感じさせる。特にリヤテールやボディフォルムは、ポルシェSUVとよく似ている気がする。そう思うのは、私だけ?

リープモーター「C10」はインドネシアでのフラッグシップモデル。いずれもRWDだ。

ロールスロイスSUVを強く意識⁉ ジーカー「9X」

ジーリー(GEELY/吉利汽車)グループの高級車ブランド「ジーカー(ZEEKR)」は、インドネシア市場に参入済み。既に高級EVミニバン「009」やミッドサイズSUV「7X」を投入。今回、GIIASには初出展となるため、目玉としてフラッグシップSUV「9X」を参考出品した。

ジーカー「9X」。迫力満点の最上級SUVを参考出品。PHEVで前後モーターと2.0Lターボを搭載する。
ロールスロイス「カリナン」PHOTO:ROLLS-ROYCE

全長5mを超える巨大なSUVで、その雰囲気は英国ロールス・ロイスの初SUV「カリナン」を彷彿させる。展示車に近づくことはできなかったが、見た目の迫力や質感は高級車そのもの。その車内は、2列目と3列目が向き合う対座モードになっていた。もちろん、この状態では、フロントシートに座ることはできないので、移動中の休憩時などに乗員が車内で寛ぐためのモードのようだ。

ジーカー「9X」のリヤビュー。車内の後席対面モードでの運転はできないが、休憩にはピッタリ。ドアの厚みからも堅牢性が想像される。

パワートレインはPHEVとなっているので、より活躍の場も広そう。個人的には、同車のフラッグシップEVミニバン「009」よりも、さらに高級に感じた。単なる車種の演出だけなく、高級車作りの知見も高まっているのかもしれない。

ジーカー「009」は、『ジャパンモビリティショー2025』でも披露され、日本導入予定とされる。PHOTO:ZEEKR

テスラモデルY風のクーペSUV「AION HYPTEC HT」

カスタマイズが加えられ、よりゴージャスとなった「AION HYPTEC HT」。

ゴールドのツートンカラーに目を奪われてしまったのが、「AION HYPTEC HT」のカスタマイズモデルだ。中国の自動車メーカー「GAC(広汽集団)」のEVブランド「AION(アイオン)」の上級モデルで、全長4935mmと大きめのクーペSUVだ。ちょっとテスラを意識したように感じるデザインだが、実際に、モデルXのような後席用ガルウィングドアも選べる(※撮影車はヒンジドア仕様)。

「AION HYPTEC HT」は、クーペルックだが、大きなボディを活かし、5人乗車と広いラゲッジスペースを備える。

内装や装備も充実しており、テスラが正規導入されていない現地では、テスラ感覚で乗るのも有りか⁉ 余談だが、AIONには「AION Y」というコンパクトハッチバックのEVが存在した。現在は、全長を+125mm延長した「AION Y Plus」に進化し、現地にも導入されている。

「AION Y Plus」は、現地のAIONのエントリーモデルとなる。AION Yの改良モデルだ。
中国から新たな自動車メーカーが2026年に上陸予定! 広州汽車(GAC)の「AION(アイオン)」ってどんなクルマ? | Motor Fan|自動車情報のモーターファン

広州汽車は中国の国有自動車大手メーカー。彼の地ではトヨタやホンダとも合弁事業を行なう あの「AION(アイオン) 」が、日本で展示・試乗会を行った!…と聞いても、AIONがどんなブランドなのかピンと来る人は少 […]

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GACは「AION」ブランドを日本に投入する計画があり、市場イベントも実施された。

後ろ姿は失われたMINIクラブマン⁉「CHERY Q

多くのブランドを展開するチェリーオートモービル(CHERY/奇瑞汽車)が、自社名をそのままブランドに冠したモデルのひとつ「CHERY Q」は、コンパクトステーションワゴンのEVだ。そのリヤスタイルが、今は亡き名車MINIクラブマンにクリソツ。但し、テールゲートは、一般的な跳ね上げ式ではあるが……。

チェリー「Q」は、『GIIAS2026』がインドネシア初披露。リヤスタイルを見た瞬間、MINIクラブマンを思い起こした。

そして、フロントマスクはEVぽさを強調しつつ、可愛い系の顔付きに。こちらにMINI感はないが、前後ライトのフォルムは似ている。またドアミラーにはブラック加飾が加えられるなど、独自の演出がみられる。

チェリー「Q」は最も充実した装備のコンパクトEVだそう。ステーションワゴンというのも使いやすそうだ。

クルマのキャラクターとしては、クアルコムが開発した自動車のデジタルコクピット向け高性能プロセッサ「スナップドラゴン8155」搭載をアピールするなど、走るスマホ感覚が強く、若い世代を強く意識したモデルと見受けられる。フロントボンネット下が収納となり、リモコンだけでなく、フェンダーにあるスイッチでも開閉可能など、使いやすさも重視しているようだ。

往年のランドローバー・ディスカバリーを思い出させてくれた
CHERY「iCAR V27

同じくCHERYが展開する「iCAR」は、『GIIAS』に初参加。レトロテイストデザインの電動SUVを展開するブランドだ。そのレンジエクステンダーモデルが「V27」で、その姿は往年のランドローバー・ディスカバリーを彷彿させるもの。

「iCAR V27」は、全長5045mmと大型で、RWDと4WDの2種類がある。エンジンは、発電用で駆動は行なわないレンジエクステンダーだ。

1.5Lターボエンジンを搭載するが、発電専用のレンジエクステンダーとなっており、後輪駆動と2モーター4WDの2種類を設定。全長5045mmとかなり大柄だが、5人乗りのみとなる。渡河浸水は600mmと、SUVらしさも意識した作りだ。

「iCAR V23」は迫力満点だが、全長4220mmとコンパクトなSUV。BEVのみで、RWDと2モーターの4WDが選べれる。

EVの「V23」は、ジープやランクル40を彷彿させるフロントマスクだが、かつて同社が製造したジープタイプのモデルのオマージュかもしれない。ただし、フロントマスク以外はEVのGクラス風。ボディは小さいのだけど……。

EVの「iCAR V23」のリヤスタイル。テールゲートはV27共に、横開き式だ。。

往年のチェロキー×ラングラー⁉ BAIC「BJ40 PLUS」

1958年創業という長い歴史を持つBAIC(北京汽車集団)は、SUVを中心としたクルマを手掛けている。インドネシアでは、オフロード系SUVのBJシリーズと、シティ系SUVのXシリーズを展開し、同社の主戦場であるSUVだけで勝負をしている。

BAIC「BJ40 PLUS」もレトロモダンデザインのSUV。全長4645mmのミドルサイズモデルで、搭載するATはZF製の8速だ。

BJ40 PULSは、ジープラングラーのような着脱式ハードトップを装備したモデルで、ルーフ部とラゲッジエリアの付近を取り外したオープンスタイルにもできる。シャシーでも、ラダーフレームとパートタイム式4WDを備えた本格クロスカントリーモデルに仕上げられている。2.0L直列4気筒ガソリンターボエンジンを縦置きに搭載し、ZF製8速ATを組み合わせる純ガソリンエンジン車(ICE)である。

BAIC「BJ40 PLUS」のリヤスタイル。ラングラー風の着脱式ルーフを持つ。サイドボックスは、ディフェンダーを思い出させる。

ただ内装デザインは、なぜかGクラス風という欧米最強クロカンの良いとこどりを狙ったようだ。老舗企業であるため、中国初の海外自動車メーカーとの合弁会社を立ち上げた際にジープブランド車を現地生産している。そのため、ジープブランドへのリスペクトが高いのもかもしれない。このほかにも、レネゲートを彷彿させるハイブリッド車(HEV)「BJ30」も存在する。

BAIC「BJ30 HEV」はHEVで、FWDと4WDが選べる。全長が4730mmと意外と大きめのサイズだ。

打倒アルヴェル&LMか⁉ MAXUS「MIFA9」

マクサス「MIFA7」。全長4910mmのエントリーミニバンEV。3列7人乗りだ。

中国自動車メーカーは、ミニバン開発にも熱心だ。マクサス(※レクサスの内間違いではない……)は、中国3大メーカーのひとつSAIC(上海汽車集団)傘下の自動車メーカーで、インドネシアではBEVミニバン「MIFA7」と「MIFA9」の2車種のみを投入。これらは現地でノックダウン生産されている。

マクサス「MIFA9」は、全長5270mmのフラッグシップミニバン。豪華な仕様だが、展示車は現地ビルダーによる特別なカスタマイズが施されたもの。

最上位ミニバン「MIFA 9」は豪華な作りだが、ショー会場にはインドネシアの高級カスタムビルダーである「Lombardi Auto Indonesia」とのコラボによるコンセプトモデルが展示されており、リムジン仕様の架装されていた。その車内には、巨大スクリーン付きパーティーションがあり、独立した後席エリアを設けるなど、まるでLMを意識したような作り込みに。

マクサス「MIFA9」の車内には、前席と後席を分けるモニター付きパーティションを設置。

インドネシアでは家族で出かけられる3列シート車の人気が高いので、ミニバンやMPV、3列シートのSUVが多数存在している。豪華ミニバンの需要は、アルファードとの遭遇率の高さを鑑みれば、かなり成長が期待できそうだ。

マクサス「MIFA9」の2列目シートは、形状は標準車と同じ。後席の快適性を重視した作りであることが分かる。

ダイソンに勝った⁉ 現地家電メーカー製のBEV「POLYTRON G3」

インドネシアで新たな自動車メーカーが立ち上がった。それが現地大手家電メーカーである「ポリトロン」だ。2025年よりBEVのSUV「G3/G3+」を現地で製造し、販売している。

「POLYTRON」ブース。現状、市販車は「G3」シリーズのみだ。そういえば、ホテルの部屋のTVも「POLYTRON」だった。

同じく家電大手である中国のスカイワース車が手掛けるBEVをベースとしたモデルだ。現在は、スカイワースの「G3」とほぼ同じだが、将来的なオリジナルモデルを夢見た参入だろう。今後の動向に注目のインドネシア生まれのBEVなのだ。

ポリトロン「G3+」。G3の上級グレードが、「G3+」だ。全長4750mmのミドルサイズSUV。

中国車は開発スピードも早さもあってか、デザインも旬を追う傾向にあるようだ。そのため、ユニークなデザインであっても、個性は薄く感じてしまったのも確か。特にインテリアでは、似たり寄ったりと思うことが多かった。その象徴が、EVを中心に採用されるコンパクトなメーターパネルと巨大センターモニターの組み合わせのダッシュボードデザインだ。これだけ高級車にも挑んでいるのだから、もっと独自の価値観を磨くことにも専念すべきではとは思うが、彼らの持つ市場の成長性が、それを許さない面もあるのだろう。

しかし、どこの国にもクルマ好きがいて、インドネシアでもスポーツカーに憧れる人は少なくないようだ。それを裏付けるように、トヨタでは「GRスポーツ」モデルやGRパーツが人気と聞く。だからこそ、憧れの象徴ともいえるスポーツモデルが少ない中国メーカーの将来に、どう影響するのかも気になるところ。

その反面、現地で感じたのは、彼らのビジネスに対する勢いの凄さだ。まだ販売台数は多くはないが、ブランドや車種は一気に拡大している。しかもEV中心から、HVやPHEVの拡大へのシフトも見えてきた。その点は、中国の電動化がEV一本槍で無くなってきていることや、日本参入のBYDもPHEVを早々に展開していることからも感じることができるだろう。

日系メーカー関係者とも話をしたが、現状は顧客を大きく奪われていることはないが、存在に脅威に感じているとの声は多かった。そのため、迅速な対応に迫られている、とも。

現在の中心地ジャカルタは、政府の大気汚染改善の施策などの影響もあり、EVの存在感が際立つ。ただ地方では、長年の努力で、販売面やサービス体制を築いてきた日本メーカー勢が優勢のようだが、それでも安心できない状況なのだ。やはり、日本人としては、長く愛されてきた市場であるインドネシアでの日本車の活躍を願わずにはいられないショー取材であった。

フォトギャラリー:『GIIAS2026』出展車両&コンパニオン

ここまで紹介してきた画像の他にも、本文にはない画像はページトップの「この記事の画像をもっと見る(31枚)」から見ることができる。会場の様子や出展車両、コンパニオンの写真を楽しんで欲しい。

WULING(ウーリン/五菱汽車)「EKSION(エクシオン)」