語り合うのはこの2人!

──来ました、来ました、やっと来ました。わたくし宮崎、30余年のバイク人生唯一の新車購入バイク、うふふ、スズキ・ストリートマジックの登場です。
津田:いいよね、ストマジ。でも唯一の新車って……赤貧でご愁傷さま(笑)。で、どのモデル?
──よくぞ聞いてくれました! プリティな太足のストマジ110Ⅱでございます。もちろんワークスイエロー! いちばん高級なストマジ!
編集部(以下、編):そこで小さな見栄を張っても、余計に貧乏くさいだけだよ。
──むっ……さすが時速300キロのハヤブサを新車で買う男の“目線”はお高いこって。でも童貞切ったのはオレの方が早いから。
編:……金無しモヒカン。
──……用無しデカチン。
津田:ちょ、ちょっと! 元クラスメイトの小さなテリトリーで醜い小競り合いするの、やめてくれる?
──すみません、トークをストマジに戻します〜。
津田:そうしてくれ。
──……で、どんなバイクでしたっけ津田さん?
編:え? そこから? 元ストマジオーナーだろが!

──最終的には排気量が2種、スタイルが2種の計4種のバリエーション……ってことは覚えているんだけどね(笑)。ま、「なにこれカワイイじゃん!」の勢いだけで買ったクチですから。
津田:マシンコンセプト的にも、なかなかカテゴライズしにくいバイクであったのは間違いない。発売当時も似たようなバイクはほとんどなかったし。まず排気量50㏄で1997年2月に販売スタート。スタンダードの「50」(17万9000円)と豪華装備の「50S」(19万9000円)の2バリエーションだった。


──今回掲載のカタログもそれ、長瀬智也くん渾身の「オレ、マジ スト、マジ」な初代モデルでございます。ロン毛の長瀬くんはめちゃカッコいいのに、肝心のキャッチコピーはダジャレという。
編:スズキらしい!
津田:んでもって同年6月に、丸型ライトのオフロード(ルックス)モデル「Ⅱ」が追加される。「ストリート〜」の名前が示すとおり、ロードタイヤを履いたオンロードモデルがオリジナルデザインなんだけど……ルックスがやにわにファニーになったⅡ、これはこれで可愛い。でもオンモデルだけのワンメイクレースがあったくらいだから、どちらにもファンがいたんじゃないかな。
編:50㏄は7・2㎰のフルパワーだから時速60キロなんてあっという間でしょ。
津田:でも110㏄「Ⅱ」の最高速はそんなに伸びなかったような?
──ファットなタイヤの転がり抵抗がけっこう大きかったので、たしかに時速90キロがせいぜいでした。でも中速までのピックアップはなかなか鋭いものがありましたよ。
編:トラブルはなかった?
──うーん、おおむねグッドなバイクだったけれど、始動性だけはなぜかバッドだったな。あれはなんだったんだろ?
津田:あ、それはキャブからエンジンに水が伝わって入ってしまう持病が、ストマジにあったらしいんだよ。それが原因じゃない?
──そ、そうだったのか! いまさらだけど、やっと原因にたどり着いてだいぶスッキリ(笑)。セル付きなのに、あれだけキックを回数踏んだスクーターは後にも先にもストマジだけでした。
編:そんなストマジ史が意外と長いのは、なんでかな?
津田:カテゴライズしにくいバイクは得てして人気、不人気で命運がはっきり分かれる。生産終了が2006年だから、短命が日常的な原付モデルの中で勤続10年はかなりのロングライフと言えるよね。簡単に引っ込めたりしないあたりも、もしかしてスズキらしいのかもしれない。
──いまやメインストリームのクロスオーバーやフリーライド系の、先駆けモデルかもしれませんね!
津田:それは褒めすぎじゃない?(笑)。そういえば昔、「スーパーバトルスクーター」っていうジャンルがあったのを覚えてる?
編:ありましたねえ。80〜90年代のとんがったスクーターレース専用マシン。駆動がATってだけで、あとはなんでもアリだったスーパーカテゴリーだった。
津田:レガスピード、ミクニ、キタコ……。それらスポーツスクーターの究極形を、ストマジのデザインはどこか彷彿させるんだよな。
──津田さん、なんやかやで好きなんじゃないですか〜♥
津田:最初から「いいよね」って言ってるじゃん!
編:……アホか(笑)。
一同 ミスター絶倫には、ストマジのワビサビはきっと分からないだろうな〜。
編:えーと、それってほめてる? けなしてる?
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