2023年デイトナ24時間に向け、開発が続くポルシェ LMDh プロトタイプ

ポルシェ LMDh プロトタイプ、2023年デビューに向け初期テストを完了。4ヵ月で6000kmを走破

スパ・フランコルシャン・サーキットで、精力的に走り込みを続けるポルシェ LMDhプロトタイプ。
スパ・フランコルシャン・サーキットで、精力的に走り込みを続けるポルシェ LMDhプロトタイプ。
2023年のデビューを目指して開発が続けられている「ポルシェ LMDh プロトタイプ」。ポルシェはスペインのカタルーニャ・サーキットにおいて初期テストを完了。2022年初頭のシェイクダウン以降、すでに6000km以上をマイレージを記録している。

Porsche LMDh Prototype

ペンスキーとポルシェによるジョイントチーム

スペインのカタルーニャ・サーキットで、精力的に走り込みを続けるポルシェ LMDhプロトタイプ。
ポルシェはIMSAとWECのトップカテゴリー参戦というビッグプロジェクトを進めるため、経験豊富なペンスキーをパートナーに迎えた。

ポルシェは現在、IMSAウェザーテックスポーツカー選手権と、FIA世界耐久選手権(WEC)のトップカテゴリーへの参戦に向けて、ポルシェ LMDh プロトタイプを開発中。このプロジェクトのために、アメリカを拠点とするレーシングデベロップメント「ペンスキー(Penske)」と共同で、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ(Porsche Penske Motorsport)を立ち上げた。

ポルシェのワークス・モータースポーツLMDh責任者を務めるウルス・クラトルは「5月初旬の時点でポルシェ LMDh プロトタイプは、様々な条件下においてすでに6000km以上を走破しました」と、4ヵ月間のテストを終えて、プロジェクトが順調に進んでいることを明らかにした。

デイトナの全行程と変わらない距離を走破

スペインのカタルーニャ・サーキットで、精力的に走り込みを続けるポルシェ LMDhプロトタイプ。
シェイクダウン以来、4ヵ月間をかけて様々なサーキットで6000kmを走破。これは、プラクティスや予選を含めたデイトナ24時間レースの全行程に相当する距離となる。

6000kmという距離は、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツにとって非常に大きな意味を持っている。ポルシェ LMDh プロトタイプがデビュー戦に予定しているのは、2023年シーズンのIMSA開幕戦デイトナ24時間。このクラシックイベントにおいて、全行程の想定距離が約6000kmなのである。

この距離には、すべてのプラクティスと公式テスト(3日間の「Roar before the 24」)、100分間の予選、24時間の決勝レースが含まれる。これまでのテストにおいては、各システムが正常に機能するのか、システム最高出力680psに達するというV8ツインターボエンジンとハイブリッドパワートレインの最適化、さらにタイヤ・パートナーのミシュランとのタイヤ開発作業が行われた。

5月に行われたカタルーニャ・サーキットでのテストには、オフィシャルドライバーとしてアナウンスされているデイン・キャメロン、フェリペ・ナスル、フレデリック・マコビツキーの3名が参加。今後、チームは2023年シーズンのデビューに向け、北米を含めてさらなるテストを予定している。

ポルシェも参戦を決めているLMDh規定マシンで、耐久レーストップカテゴリーへ初参入するランボルギーニ。

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