日産自動車が新地町(福島県)と「電気自動車を活用した脱炭素化及び強靱化に関する連携協定」を締結

3月4日、日産自動車および福島日産自動車、日産プリンス福島販売は、新地町(福島県相馬郡)と「電気自動車を活用した脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」を締結した。

災害を起因とする停電発生時は日産リーフを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては166件目の取り組み

この協定は「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や脱炭素化の推進と同時に、新地町で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与するEV「日産リーフ」を電力源とした災害時の電力供給体制の構築を目的としたもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては166件目の取り組みとなる。

新地町は、東日本大震災からの復興に向け2011年に国から「環境未来都市」に選定され、再生可能エネルギーの活用など取り組みを進めてきた。現在は、環境産業共生型の復興まちづくりの実現に向けて、エネルギーの地産地消と災害に強い持続可能なまちづくり目指し、「新地町スマートコミュニティ事業」に取り組むとともにSDGsの推進にも取り組んでいる。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、環境、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして、新地町が推進する脱炭素化やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。「電気自動車を活用した脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・新地町は、脱炭素社会の実現に向けて、日産自動車、福島日産自動車、日産プリンス福島販売と相互に連携し、温室効果ガスの削減対策として町内の電気自動車普及に向けた諸施策を実施する。
・新地町及び日産自動車、福島日産自動車、日産プリンス福島販売は、平常時もEVの普及促進を行うほか、町のイベントで使用する電力をEVから供給することで、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を町民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
・新地町で災害を起因とする停電が発生した際、町が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備しているEV「日産リーフ」を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、町民の生命及び身体の安全を守る。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

新地町は今後、公用車へのEVの導入や、EVから電気を取り出す可搬型給電器なども導入する計画で、環境に配慮したEVの普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

日産自動車と新地町は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

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