中国市場でホンダがEV攻勢を加速。シリーズ第一弾となる「e:NS1」発売

ホンダの中国市場向け新型EV「e:NS1」発売!

Hondaの中国における四輪車生産販売合弁会社である東風本田汽車有限公司(以下、東風Honda)は、新型電気自動車(EV)「e:NS1(イーエヌエスワン)」を4月26日(火)に発売することを発表した。また、5月には同じく四輪車生産販売合弁会社である広汽本田汽車有限公司(以下、広汽Honda)も新型EV「e:NP1(イーエヌピーワン)」の予約受付を開始する。

e:NS1/e:NP1とは

e:NS1

e:NS1とe:NP1は、独創、情熱といったHondaのものづくりのDNAと、最先端の中国の電動化・知能化技術が融合され開発された「e:N(イーエヌ)」シリーズの第1弾である。「e:N」シリーズとは、中国初のHondaブランドEVとして、中国からの輸出も視野に入れて発足した。5年間で10車種の開発を目指しており、今回発売される「e:NS1」「e:NP1」は、プロジェクトの記念すべき第1弾である。

走行性能では、多様なシーンに合わせて瞬発的な出力と繊細な制御を両立する電動モーターや、510kmの航続距離(中国CLTC基準)を実現する大容量バッテリー、専用のボディー骨格などで構築される「e:N Architecture F(イーエヌ アーキテクチャー エフ)」が新たに開発された。さらにはスポーツモデルの開発で培った空力技術などHonda独自の技術を注ぎ込み、Hondaらしいスポーティーで爽快な走りが追求されている。

知能化技術では、中国で展開する最新のコネクティビティーとしてEV専用の新世代コネクテッド技術「Honda CONNECT 3.0(ホンダ コネクト)」、15.1インチの大型ディスプレーオーディオを標準装備。他にも、ドライバーのわき見などの危険行為や眠気などを検知し安全運転を支援するドライバーモニタリングカメラ(DMC)を設定するなど、安心・快適でスマートな移動空間を実現している。エクステリアデザインでは、フロントに発光する「Hマーク」エンブレムを、リアに従来のHマークに代わる新たな「Honda」エンブレムを採用し、e:Nの新たなアイデンティティーとして表現された。

Hondaは、e:NS1、e:NP1をはじめとし、中国で2027年までに10車種のe:Nシリーズを投入するとともに、販売、生産などバリューチェーン全体で電動化の取り組みを活性化させる。

e:NP1

ショールームを刷新し、オンライン店舗を本格展開

東風Honda e:Nブランドコーナー

e:NS1、e:NP1の発売に合わせ、オンライン販売を本格展開する。オンライン店舗では、一対一のダイレクト対話などにより検討から注文までをオンラインで実現する。また、従来からのショールームも刷新するとともに、広汽Hondaは、北京、上海、広州などを皮切りに電動車専門店の展開やショッピングモールへの店舗設置を開始し、東風Hondaは既存の全店舗で「e:Nブランドコーナー」を展開する。

広汽Honda 電動車専門店イメージ

広汽Honda、東風HondaはEV専用工場を建設

今後ラインアップを拡大するe:Nシリーズを、質と量の両面から安定的に顧客に提供するために、広汽Honda、東風Hondaともに、2024年の稼働開始を目指しEV専用工場を建設する予定。

東風Honda EV専用工場俯瞰図
広汽Honda EV専用工場俯瞰図

先日Hondaにより発表された「中国電動化戦略発表会」では、今回発売される「e:NS1」「e:NP1」に続き、3つのコンセプトモデルが5年以内の発売を目指して開発されている。続報に期待しよう。

開発中のコンセプトモデル「e:N SUV Concept」「e:N GT Concept」「e:N COUPE Concept」
e:Nシリーズ

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