ピュアなハンドリングの虜に!
関西の名門チューナーが引き出すNA1の潜在性能!
JZA80、BCNR33、そしてBNR34といった国産6気筒ターボ車でチューニングに取り組み、ハイパワーマシンでの最高速にのめり込んでいたオーナー。2.7L×TD05ツインで700ps仕様のBNR34を楽しんでいたが、盗難被害に遭ったことをきっかけに、16年半前に新たなパートナーとして迎え入れたのがこのNSXだ。

「BNR34が盗まれた頃は、結婚を機に最高速から卒業しようかと考えていたタイミングでもありました。そこで、日本が誇るスーパーカーですし、一度は乗ってみたいと思っていたNSXを選んだんです」と、オーナーは当時を振り返る。
しかし、実際に乗ってみると3.0L・V6のVTECエンジンとはいえNAゆえに、これまでの愛車と比べてパワーもトルクも物足りない。ウイングやディフューザーを外しても最高速がわずかに伸びる程度で、当初はすぐに飽きてしまうだろうと感じていたという。
ところが、ドライバーの意思に忠実に応える素直なハンドリングや、鋭いレスポンスを持つエンジンフィールといったNSXならではの魅力に引き込まれ、気が付けば16年以上にわたって付き合い続ける愛機となっていた。


なお、後期型のヘッドライトとテールランプを備えたワイドスタイルは、NSXチューナーとして知られるルートKSがプロデュースした“ホーネット”ボディキットによるもの。“チューニングしてこそスポーツカー”という信念からノーマル状態では乗らず、購入時にルートKSでオーダーコンプリートとして一気に仕上げた一台だ。
「憧れの強かったスーパースポーツだからこそ、自分が納得できる理想のスタイルで楽しみたかったんです。当時はタイヤの選択肢も少なく、NSXではフロント17インチ、リヤ18インチが主流でしたが、ホーネットのワイドボディに合わせて18&19インチを選びました」。

徹底的にこだわりを詰め込んだ結果、スタイルは16年半前からほぼ変わらない。エキマニ交換やECUの現車セッティング、足回りの仕様変更によって走りの楽しさを高めてきたが、基本形は完成されたままだ。

これまでのトラブルはラジエターのカシメ部からの水漏れ程度で、早期にアルミラジエターへ交換して対策済み。生産廃止となったABSはトラブル発生前に撤去し、弱点とされるドアレギュレーターやメインリレーも予備を常備している。

足回りは、仕様変更とレートアップを施したテイン・モノフレックスを採用。フロントのダイレクトなステアフィールを引き出すコンプライアンスピボットキャンセラーや、タイプR用ブレーキの流用による制動力強化など、抜かりのない仕上がりだ。


インテリアは、NSXのイメージカラーであるフォーミュラーレッドに合わせ、ブラック×レッドでシンプルかつスポーティにコーディネート。屋内保管されているため、ボディコンディションも極めて良好な状態を維持している。

長年にわたりトラブルフリーで走りを楽しむためには、経年劣化への対策も欠かせない。数々のチューンドカーを乗り継いできた経験を活かし、自宅近くでNSXを扱うアスランの谷氏を主治医に迎え、ECUセッティングから日常メンテナンス、予防整備まで一任しているという。

なお、同じNSXとして現行のNC1にも試乗した経験があるが、パワーや旋回性能は高いものの、フルタイム4WDではNA1のような人馬一体のハンドリングは味わえなかったとのこと。アクセルに呼応する3.0L・V6 VTECのフィーリングと、ミッドシップならではの鋭い旋回性能は、オーナーにとって唯一無二の魅力であり、時を経ても色褪せることはない。
●取材協力:アスラン 大阪府堺市南区別所238-2 TEL:072-349-4880
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