かつて日本でも高い人気を誇っていた“ステーションワゴン”が、今や世界的に絶滅危惧種となっている。

1990年代〜2000年代前半には、空前のワゴンブームが到来。日本市場では、ボルボ850エステート、BMW 3シリーズ ツーリング、アウディ A4アバント、メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン、フォルクスワーゲン パサートなどのドイツ車が大きな憧れとなっていた。

また、国産車では、スバル レガシィ ツーリングワゴンを筆頭に、日産 ステージア、ホンダ アコード ワゴン、トヨタ カルディナ、マツダではファミリアS ワゴンやアテンザなどが存在感を示していた。
ステーションワゴンは、セダンのような低い重心による優れた走行性能と、スポーティなボディシルエットを持ちつつ、広いラゲッジスペースによる高い積載性を両立している点が大きな魅力だった。
しかし現在、日本市場ではスバル レヴォーグ、トヨタ カローラ ツーリングの2車種のみとなっている。現在人気のスバル フォレスターも、初代モデルではステーションワゴン寄りのデザインだったが、現在では完全なクロスオーバーSUVボディとなっている。
ステーションワゴンは、現在では、ほぼ人気が無いと言われているセダンよりも、さらにラインアップが少ない“絶滅危惧種”と言えそうだ。この傾向は日本市場に限ったものではない。
ワゴン衰退の理由は、いつくか考えられるが、ステーションワゴンの魅力だった積載性や居住性といった要素を、より広い空間を持つミニバンがカバー。そしてSUVでは、悪路走破性や、運転のし易い目線の高さで人気を集めた。また、若年層の維持費や燃費を重視する実用志向により、コンパクトモデルも人気を得ている。
そして、これらのモデル人気により、ワゴンのリセールバリューの低さも目立つようになったと言える。
さらに、ドイツ車でもメルセデス・ベンツが「今後ステーションワゴンモデルを段階的に廃止」していくことを示唆しているなど、ワゴン市場は世界的に確実に縮小されていくように見えるが、果たしてこのまま本当に絶滅してしまうのだろうか。
実は今後、新型ワゴンが登場するという噂がある。その筆頭に挙げられているのが、日本にも導入が決まっているトヨタの新型カムリ、マツダが中国市場で販売するEZ-6、そして間もなく日本発売されるレクサス ESだ。これらにワゴン型派生車の導入が噂されている。ちなみにカムリ、ESは日本発売が決定、EZ-6は日本導入が高く期待されているモデルだ。
ステーションワゴンの将来は悲観だけではない。復権の時代は意外と近い将来にあるかもしれない。そのカギは日本車が握っているのかもしれない。
