TW200用180/80-14サイズの極太リヤタイヤを前後に装着したいという発想からスタートしたプロジェクト。このタイヤが収まるフロント周りを実現するため、さまざまな組み合わせを試し、現在の仕様へたどり着いた。この画像で見えるチャンバーは排気管ではなく、インテークとして装着。そんなギミックも凄い!

ベースはC50でも中身は別モノ! 181ccへ進化した怪物カブ

見た目のインパクトだけでなく、中身も徹底的に作り込まれているのがこのマシンの魅力だ。

ベースとなっているのは90年代のC50スタンダードだが、使われているのはフレームが中心。エンジンはC125ユニットへ換装され、SP武川製Sステージαボアアップキットによって排気量は181ccまで拡大されている。高速道路でも余裕を感じられるほどのパワーを備えながら、FIコン TYPE-eインジェクションコントローラーを採用することで、スマートフォンから燃調などのセッティング変更も可能だ。

電装系もすべてC125用を移植しているため、スマートキーや盗難アラートもそのまま使用できるなど、最新モデルならではの利便性も兼ね備えている。

TW200用極太タイヤを履くために足周りをゼロから製作

この車両最大の特徴が、TW200用180/80-14サイズの極太リヤタイヤを前後に装着していることだ。

そのため足周りは大幅に変更されており、フロントにはホンダATC200X用ステムとクラブマン250用フロントフォークを組み合わせ、リヤにはTW200用スイングアームを採用。さらに4穴ATVホイールを装着するため、ハブは鉄のブロックから削り出したワンオフ品を製作している。

ホイール構造の関係でブレーキディスクを左側へ配置する必要があり、ディスクとドリブンスプロケットを並べるレイアウトは製作時に最も苦労した部分だったという。見た目の迫力だけでなく、高い加工技術によって成立しているカスタムなのである。

ガレージ521とオーナーが作り上げた唯一無二のビッグフット

特徴的なチャンバー風インテークやマフラーは、2ストJOG用チャンバーを加工して製作したもの。さらにヘッドライトやデジタルメーター、LEDリボンテールなど、オーナーの希望を取り入れながらガレージ521が加工・製作を行っている。

左右に分割されたレッグシールドには、オーナーの手によって人気コンテンツのキャラクター「ウォッカ」をラッピング。カスタムの世界観を演出するアクセントになっている。

左右に分割されたレッグシールドには、オーナーの手によって人気コンテンツのキャラクターをラッピングするなど遊び心もプラス。ビッグフットスタイルという大胆な発想に、高度な加工技術と細かなアイデアを積み重ねたことで、世界に一台しか存在しない個性的なスーパーカブへと仕上げられている。

ディテールチェック

ストレートの一文字ハンドルは、操作性を重視してわずかに内側へ曲げたワンオフ品。デジタルメーターに加え、Bluetoothオーディオも装備して快適性も高めている。
リヤ7.0Jホイールでチェーンラインを確保するため、カウンターシャフト部でドライブスプロケットをオフセット。極太タイヤ化ならではのメカニカルな加工が施されている。
LEDリボンタイプのテールランプもオーナーの指定によるもの。フェンダーレス仕様と組み合わせることで、無骨なリヤビューをより印象的に演出している。

※この記事はモトチャンプ2022年9月号に掲載したものを加筆修正しています。