若年層を含む新たな顧客の獲得を目指すと同時に、国内市場とグローバル市場向けに日本で生産する車両のコスト・品質・生産性の競争力を向上させていく

日産は長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」のもと、商品ラインナップを拡充し、主要セグメントにおけるプレゼンスを強化し、若年層を含む新たな顧客の獲得を目指している。同時に、国内市場とグローバル市場向けに日本で生産する車両のコスト・品質・生産性の競争力を向上させていく考えだ。

商品ラインナップの拡充と生産体制の変革を通じて、日産は日本市場での成長と輸出の拡大を実現し、日産の持続的な成長に向けた日本事業を強化。一方で、輸出を拡大することで市場を多様化し、特定市場への依存を抑え、為替変動リスクへの耐性を高めることで事業基盤の安定化にも貢献する。

主要セグメントでユーザーに幅広い選択肢を提供

日産は、日本市場の多様なニーズに応えるために商品ラインナップを拡充し、セグメントのカバー率を高めるとともに、既存ユーザーに加えて、新たなユーザー獲得に向けた魅力向上を図る。

「ルークス」や「リーフ」、「キックス」、「エルグランド」などの新型車は好評を得ており、主要セグメントにおける日産の競争力向上につながっている。今後は「スカイライン」、「パトロール」、そして新たなグローバルBセグメント車の投入により、主要セグメントにおける日産のプレゼンスをさらに向上させながら、軽自動車、電動車、SUV、ミニバン、スポーツカー、フラッグシップモデルまでの幅広いラインナップで、より幅広い選択肢を提供していく。

この取り組みを支えるため、商品企画、開発、生産、技術展開まで、一貫して商品ファミリー戦略を推進。共通の技術やアーキテクチャーを活用することで、開発のスピードと効率を向上させ、継続的に新商品を投入する方針だ。

成長を実現する事業改革

日産は商品戦略とあわせて、コスト競争力、品質、生産効率を向上させるために生産体制の革新も進める。その柱となるのは、商品ファミリーと各拠点の専門性に基づく生産体制の構築、長期的な生産基盤の強靭化、工場稼働率の最大化の3つ。これらの取り組みにより、将来の成長を支えるより競争力と効率性に優れた生産基盤を構築していく。

国内市場とグローバル市場向けに日本で生産する車両の競争力を高めることで、日産はより幅広い市場ニーズに対応するとともに、輸出を拡大し、サプライチェーンをより強靭なものにしていく。これにより、長期的な成長を支える持続可能な生産基盤を構築し、日本で年間100万台規模の生産の実現を目指す。そのための策として、以下の3点が挙げられた。

1、栃木工場は日産の先進生産拠点として、スポーツカー、電気自動車、ミニバンを国内および輸出向けに生産。
2、日産自動車九州は、B・Cセグメント車のグローバル生産拠点として、これらのモデルを国内および輸出向けに生産。
3、日産車体九州は、フレーム車およびLCV(小型商用車)を生産する専門性を強化し、これらのモデルをグローバルの主要市場向けに生産。

これら生産体制の再編により、より競争力の高い商品を生み出し、日本市場での成長と日本からの輸出拡大を目指す日産の戦略を支えていく。チーフモノづくりオフィサーの平田禎治氏はこのように述べている。

「日本は日産の将来の成長とグローバル競争力の中核です。国内外で成功するクルマを日本で生産していくためには、コストや品質、市場投入のスピードでグローバルに競争力を確保する必要があります。各生産拠点が持つ強みを最大限に生かし、商品ファミリーを軸とした生産体制を構築することで、より効率的な生産基盤を実現し、日本市場での成長と輸出拡大を支えていきます」

日本とグローバル市場での成長を加速

日産は商品ラインナップの拡充と魅力ある商品の投入によって日本市場での成長を目指すとともに、競争力の高い商品の生産と輸出を通じて、グローバルな成長に向けた日本事業の役割を強化していく。本戦略の重要な柱のひとつである輸出の拡大は、成長機会を創出するとともに、市場を分散し、市場環境の変化に柔軟に対応することで、事業の強靭化にも貢献する。

長期的には国内事業の成長に加え、輸出の拡大や戦略的パートナーシップの活用を通じて、日本で年間100万台規模の生産を目指す。その実現に向けては、より競争力が高く、各拠点の強みを生かした生産体制への変革が不可欠。今回の工場再編と生産移管は、将来の成長を支えるとともに、日産のグローバル事業における日本の戦略的重要性をさらに高める取り組みだ。ストラテジー アクセラレーション チーフの坂根学氏はこう述べている。

「日本は日産の競争力と成長の源泉にならなければなりません。日産は、より幅広いお客さまのニーズに応え、新たな世代のお客さまを惹きつけるとともに、市場カバー率を高めるため、商品ラインナップの拡充を進めます。さらに、商品ラインアップの拡充と生産体制の変革を一体で進めることで、日本での販売と輸出の拡大を実現し、長期的な成長を支える競争力の高い事業基盤を構築していきます」

将来技術の実証拠点

日産のホームマーケットである日本は、次世代プロパイロットやモビリティサービスを含む先進技術の実証を推進する役割を担う。また、より幅広いセグメントに対応し、若い世代の顧客との接点を強化することで、ブランド力を向上し、長期的な競争力の向上につなげていく。

将来の工場別の役割と車種配置

栃木工場
栃木工場は先進生産拠点の役割を担い、スポーツカー、電気自動車、ミニバンを国内および輸出向けに生産。
・第1工場は「フェアレディZ」と「スカイライン」を生産するスポーツカーの生産拠点としての役割を継続。
・第2工場は「リーフ」、「アリア」に加え、ミニバンを生産。中期的に、日産自動車九州から「セレナ」、日産車体九州から「エルグランド」の生産を移管し、ミニバンの生産を集約する。

日産自動車九州
日産自動車九州は、国内および輸出向けのB・Cセグメント車のグローバルな中核生産拠点としての役割を担う。同工場が持つ生産規模、専門性の高い生産の知見、高効率な生産性を活かし、その役割をさらに強化していく。
・第1工場では追浜工場から移管される「ノート」、「ノート オーラ」、「キックス」などのBセグメント車を生産。今後は、新たなBセグメント車の生産も開始する。
・第2工場ではグローバルなCセグメント車である「ローグ/エクストレイル」を生産。

日産車体九州
日産車体九州はフレーム車と小型商用車の生産拠点としての強みをさらに強化。「パトロール」、「アルマーダ」、「インフィニティQX80」、そして「キャラバン」を生産し、世界の主要市場に向けて日産を代表するフレーム車を供給し、日産のグローバル生産ネットワークを支える。