OX08D30は、従来型(OX08D10)から進化したTheiaCel技術搭載の8MPセンサーで、特にLED信号機などで問題になるLEDフリッカー(LFM)をさらに抑制できるのが特徴のひとつ。最大検出距離は200m、従来型比で消費電力は20%低減するとともに50%の小型化も実現した。
LEDフリッカーとは、カメラで撮影した映像上でLED信号機が点滅して見える現象。カメラの露光タイミングとLEDのPWM点灯周期の関係によって、ADASカメラが本来存在するはずの光を正しく捉えられないことが原因である。OMNIVISIONは、AIや画像認識アルゴリズムを高度化する前に、入口であるイメージセンサーの光電変換構造を変えることで解決を図った。
TheiaCelとは、LOFIC(Lateral Overflow Integration Capacitor)とDCG(Dual Conversion Gain)HDRを組み合わせた技術。簡単にいえば、強烈な光が入った部分では飽和を避けながら、暗部では十分な光量情報を拾うことで、一回の露光で広いダイナミックレンジを確保するアーキテクチャである。OX08D30はLOFICをさらに強化し、より明るいLED光を捕捉できるようにしたとOMNIVISIONは説明。これによってLED信号機などの点滅・ちらつきを画像処理で後から直すのではなく、撮像素子側で問題を起こしにくくする。
ADASのカメラにおいて、画質を向上させることは解像度を高めることと同義ではない、というアプローチがユニークなところ。OX08D30は解像度8MPを達成する機械ではあるものの、それはあくまで手段であり、LEDのような極端に明るい光とその周囲の暗部を同時に正しく撮ることがADASカメラにとって重要、という本来の目的を達成することとなった。
現在、サンプル提供中で、量産体制に入っている。
| 解像度 | 8MP / 3840×2160 |
| センサー画素サイズ | 2.1μm |
| 動画撮像性能 | 40fps |
| センサーサイズ | 1/1.729″ |
| 車載カメラとしてのデータ伝送 | MIPI |
| 撮像方式 | Rolling Shutter |
| 今回の技術の核心 | HDR / LFM / TheiaCel 前世代OX08D10とピン互換 |
| OMNIVISIONが示す検出レンジ | 200m |
| 世代進化の定量値 | 20%低消費電力 |
| パッケージ/実装上のメリット | 50%小型 |