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雪が降ると、俄然頼もしさが増すクルマとは? 三菱 新型デリカD:5(DELICA D:5)雪上試乗記

  • 2019/02/12
  • ニューモデル速報
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 さて、雪上試乗のステージは、通常はモトクロスも行われるという相当な難コースだ。道の先が見えないような、急勾配の登坂、降坂路。カントと深いわだちのついたコーナーなど、たとえ四輪駆動であっても立ちいるのに躊躇してしまうような深雪路である。部分的には、走行軌跡によって氷上と化している場所もある。試乗コースは、ダカールラリー総合優勝ドライバーの増岡浩さんが走り込んで調整したとのことで、デリカD:5の実力を存分に試すことができる設定になっている。

平らな場所がない、起伏に富んだコースレイアウト。

 今回試乗したデリカには、とくに雪上用に特別装備などは施されておらず、競合製品の中でも雪上性能に特に評価の高いブリヂストン・ブリザックVRX2を履く。デリカD:5には、「2WD」「4WDオート」「4WDロック」の3つのモードがあるが、ここではもちろん4WDを選択。難コースではあるが、「ロック」ではなく「オート」でも十分に走り切れる。あまり飛ばさず、普通に1周してみると、まるで、雪道であることを忘れるくらい何も起こらない。デリカD:5+ブリザックVRX2、恐るべしである。

雪上では、クルマのポテンシャルもさることながら、タイヤの能力もきわめて重要だ。

 次に、急勾配の登り坂で、山頂手前でアクセルを緩めてみる。もう一度アクセルを踏むものの、ズルズルズル、クルマが下がり出した! フロントが重いから、くるっと半回転してフロントから勾配を降りていく! 油断大敵。やはりここは普通の道ではなかった。やはり、圧倒的にμの低い降雪路だったのだ。通常のアスファルトと同じというわけにはいかない。そんな圧雪路&ツルツルの路面だが、登坂中にアクセルを抜くような実験などしなければ、デリカD:5はしっかりと雪の小山を登っていく。

μの低い路面では、単に四輪駆動であるだけでなく、前後の緻密なトルク配分の制御が重要になる。

  慣れたところで、トラクションコントロールをOFFにしてみた。介入がないぶん、よりアグレッシブに四輪が雪を掻く。滑りやすいコーナーでは、デリカであってもリヤが出る。立て直す。そんな走りが出来るのもデリカD:5の凄いところだ。別の高速コースで試したアウトランダーPHEVとエクリプスクロスは、雪上のスポーツカー?かと感じるほど、四輪トルクの制御バランスやコントロール性を見せたのだが、もちろんデリカD:5は、アウトランダーPHEVやエクリプスクロスと同じというわけにはいかない。デリカD:5はあくまで重心の高いミニバンで、ヒップポイントも高い。ただ、同じではなくても、その片鱗を感じさせるというだけでも三菱4WDのDNAを感じさせるし、普通のミニバンではとても到達できない雪道踏破性能に、デリカD:5の実力を再認識させられた。購入を検討している人がデリカD:5でこのコースを走ったら、すぐにハンコを押してしまうんじゃないだろうか!

雪上のスポーツカーとばかりに、自由自在なコントロールを楽しめるアウトランダーPHEV。(参考)
三菱四輪駆動車のDNAを、存分に体感することができた。

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