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スバル・レヴォーグのメカニズム徹底解説 −WRX並みの走りと安全性を両立−「中古車でも人気の理由」

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スバル・レヴォーグのボディ

WRX譲りの高剛性ボディに高い静粛性が与えられた

今回はボディ本体には手は入れられておらず、改良は静粛性の向上が中心となっている。

<静粛性向上の対策ポイント>
フロント&リヤドアガラスの板厚UP 3.5㎜→4.0㎜
フロント&リヤのウェザーストリップ断面形状を変更
リヤドア用のウェザーストリップ二重化
ドアシール部の穴埋め
リヤゲートガラスの板厚UP 2.8㎜→3.5㎜
ボディ床面にサイレンサー追加&荷室まわりの吸音材追加
フロントレールの空洞に発泡剤を追加

まず、ガラス類の板厚アップ。前後ともドアガラスは3.5㎜から4.0㎜へと厚板化。リヤゲートガラスも、2.8mmから3.5mmへと厚板化が図られている。

ちなみにリヤクォーターウインドウは、C型にモデルチェンジした際に、3.1mmから3.5mmへと厚板化を実施済み。これらはもちろん、遮音性を高めるための対策である。

ガラス厚さの変更

車外からの音が透過しやすいガラスは厚さを変更。前後ドアガラス、リヤゲートのガラスが厚くなり、遮音性を向上させた。走りに影響する重量増よりもユーザーの求める静粛性を優先した。

ドア開口部をシールするウェザーストリップは、断面形状を変更。内部に遮音スポンジを追加し、遮音性の向上を図った。

これは、ドア開口部のボディ側に取り付ける部品。ドア開口部を溶接するためのフランジ部を挟み込むように配置するものだ。

サイドシル側以外は連続しているので、一見すると隙間はできないように思えるが、実は内部に微妙な隙間ができる。溶接フランジには多少の凹凸があるし、板の重ね枚数が変わるところでは、段差もできる。会話を阻害する高周波のザワザワ音は、そんなわずかな隙間からも通り抜けてくる。

そこで今回は、フランジ面が突き当たる部分に、遮音スポンジを山型に配置。これを利用してパネルの凹凸や段差によって生じる隙間を埋め、漏れてくる音の遮断を図った。

ウェザーストリップ断面形状変更

音は空気の通るところから浸透する。そこで、ドア開口部をシールするウェザーストリップの断面形状を変更。さらに内部に遮音スポンジを追加し、遮音性を向上させた。

ドア本体側の遮音対策も、細かく行なわれている。

まず、ドアシール部の穴埋め。ベルトラインの見栄えを良くするため、窓枠の下辺に取り付けられる部品だが、これはドア外板に開けられた角穴に、クリップを突っ込んで固定するようにできている。

このクリップと穴の周りにも隙間ができるため、クリップの根元にシール材を追加し、隙間ができないよう改良を図った。

ドアシール部の穴埋め

ドアシール部の取り付けクリップの根元に、シール材を追加。そんなわずかな隙間から騒音は室内に入ってくるという。見えないところで積み重ねられた遮音対策がレヴォーグの静粛性を向上させている。

さらに、リヤゲートガラスリップの二重化を実施(フロントドアはC型で対策済み)。これは前記ドアシールと同じ場所の室内側に付いている部品だが、リップを二重化することで、遮音性能の向上を行なっている。

床下からの騒音には、サイレンサー(制振材)の板厚アップと面積拡大で対応。前席足元は板厚を厚くし、前席クッション下は面積の拡大を行なった。

レヴォーグはもともと、フロアパネルの板厚が旧型インプレッサより約40%厚く、振動騒音面では有利だったが、今回はさらにレベルアップを図った。

最後にもうひとつ、フロントレールの空洞部に、発泡ウレタンの注入を行なっている。

フロントレールとは、フロントガラス上部を横断するクロスメンバーのスバル流呼称。フロントガラスやルーフパネルが高速走行時に振動し、それがフロントレール内の空洞で、気柱共鳴を起こして音が増幅される。それを防止するための対策である。

これらの対策によって、100km/h走行時の会話明瞭度は前後席とも、約3ポイント向上。前後席間の会話でも、ことさら声を大きくする必要はないレベルになっている。

以降は基本ボディの説明となるが、今回は変更は行なわれていない。本記事では概略に止めるので、より詳しくは、本シリーズ第496弾「新型レヴォーグのすべて」を参照願いたい。

パッケージングの項で、「Bピラーから前は旧型インプレッサと同じ」と書いたが、ボディシェルという点に絞れば、「現行WRXと同じ」と言うのが正確。

インプレッサをベースに、サーキット走行まで想定したハイグリップタイヤを履き、300ps超のパワーを受け止めるために、大規模な補強が加えられたものだ。

基本骨格はWRXと共通

レヴォーグと先代インプレッサ、そしてWRXは、同じ基本骨格を共有する兄弟車の関係。WRXの308ps(STI)のパワーを受け止め、サーキット走行をこなす強靭な骨格をベースにワゴンを成立させているのだから、レヴォーグの走りがスポーツカー並みなのは当たり前の結果。

北米や欧州でも販売するWRXとプラットフォームの共用化を図ることで、日本専用車としてのレヴォーグが成立したという側面もあるが、それは恐らく、ユーザーにとっても、幸せなことだったに違いない。

それはともかく、ボディの強度及び剛性に対する考え方は、スバルグローバルプラットフォーム(SGP)の基礎となったもの。

ゼロからの開発ではないため、重量効率ではSGPには及ばないとはいえ、向いている方向は同じ。ベースのGP/GJ型インプレッサに比べると、車体剛性は捩り方向で約40%、曲げ方向で約10%向上している。

高い安全性を実現した衝突安全ボディ

ピラーやフレームで乗員スペースを囲みこむように結合し、衝突の際の変形を抑える強固なキャビンを構成したスバル独自の「新環状力骨構造ボディ」をベースに、レヴォーグは安全性能をさらに強化。高張力鋼板の積極採用で高強度と軽量化を両立している。

先代インプレッサに対するレヴォーグの補強箇所

赤い部分が先代インプレッサよりも補強された箇所。フロントでは、フロントサスペンションタワーフロントフレーム、サイドストラクチャーの結合構造を見直して剛性を向上。操舵に対する応答性をアップ。また、リヤフレームと取り付け部、Cピラー&Dピラーの三又部、そして開口部の大きなリヤゲート周囲の補剛をすることで、ワゴンでも高剛性のボディをつくり上げた。

補強が加えられたのは、上の図の赤で示された部分。前後サスまわりとリヤゲート開口部が重点 的に強化されているのがわかる。

フロントはまず、ストラットタワーの板厚をアップ。タワーの内側には、サイドメンバーと接続する部分にガセットを追加している。これらによって、ダンパー入力をしっかりと受け止め、微少域から減衰力を正確に発生させることで、操縦安定性と乗り心地の向上を図った。

タワーの上部外側を走るフェンダーリッジには、側面から大きなY字型のガセットが当てられており、そこからつながるフロントドアピラーや、キャビンにつながるトルクボックスも補強されている。

これらによって、前輪で発生した横力を、遅れることなくキャビンへと伝達する。

さらにキャビンは、フロアの板厚が高められているのに加え、トーボードには厚板のパッチを設定。前から伝わってくる横力を、遅れることなくリヤサスへと受け渡す。

キャビンからリヤサスにかけては、骨格の分岐部が集中的に強化されているほか、リヤダンパーの入力経路に沿って、ホイールハウスが内外から補強されており、Cピラーでしっかりと支える構造となっている。

リヤゲート開口部まわりの設計は、ワゴンボディにとっては要となる部分だが、特にこだわった点は、ワゴンらしいラゲッジの使い勝手と、デザイナーの意図したスタイリッシュさの両立を図ること。具体的に言えば、リヤゲート開口部の高さをしっかり取りながら、ルーフエンドを低くしたクーペライクなデザインを成立させること。

そこで、開口部の剛性を睨みながら骨格断面を薄くし、不足する部分は、ここを通っているハーネス(電線の束)を2分割してスペースを稼ぎ、ルーフトリムを固定するクリップも薄型化して、両者を成立させた。

高張力鋼板の使用グレードは、最大9800Mpaまで。やたらに強度を高めても、薄板化すれば剛性が下がるから、レヴォーグのコンセプトに、これが最適バランスなのだろう。

高張力鋼板の積極採用

キャビンを強固なピラーやフレーム類で囲むように結合する新環状力骨構造ボディをベースに、レヴォーグは衝突安全性をさらに強化。高張力鋼板を積極的に採用することで、高強度化と軽量化を両立した。

衝撃吸収に有利な水平対向エンジン

全高が極めて低い水平対向エンジンは、前面衝突時にフロア下に潜り込みやすい構造となっている。そのため、エンジンがキャビンに侵入しにくく、乗員に与えるダメージを抑えることが可能。

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