日産スカイラインをBMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラス、トヨタ・クラウンと徹底比較!「ライバル車比較インプレッション」
- 2019/10/03
- ニューモデル速報
ダイムラー製の2.0ℓエンジンの搭載やインフィニティ顔によって賛否両論を呼んだ十三代目。そんなスカイラインが伝統の装いと日産の最新技術を搭載して生まれ変わった。話題の自動運転の真価とスポーツセダンとしての走りを、国内外のライバルと比較する!
REPORT●石井昌道(ISHII Masamichi)
PHOTO●神村 聖(KAMIMURA Satoshi)
※本稿は2019年8月発売の「新型スカイラインのすべて」に掲載されたものを転載したものです。
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まずは話題のプロパイロットその仕上がりを確認する
日産スカイライン GT Type P
BMW3シリーズ 330i M sport
最新型の3シリーズはハンドリングがピカイチ
メルセデス・ベンツ C200 AVANTGARDE
トヨタ・クラウン 2.0 RS Advance
コンフォート性が際立つメルセデス・ベンツCクラス
基本性能が飛躍的に高まった国産ライバルのクラウン
V6の上質さとDASによる一体感ある走りが楽しめる
まずは話題のプロパイロットその仕上がりを確認する
十代目までは日本国内専用モデルだったスカイラインだが、21世紀に入った段階で登場した十一代目は国外の高級ブランド、インフィニティの一員として北米に主戦場を移した。そこでの敵は欧州のDセグメント・セダン。
FRということもあってBMW3シリーズとメルセデス・ベンツCクラスは特にガチンコだろう。だから今回、ビッグマイナーチェンジで日産エンブレムを取り戻した最新モデルの試乗でドイツの強豪と比べるのは楽しみだった。また、レクサスGSもライバルだろうが、それよりも世代の新しいプラットフォームを採用するクラウンを国内ライバルとして起用。スカイラインは設計年次が古く、最新のライバルとぶつけるのはいささか心配ではあるが、技術の日産を象徴するクルマに仕上がったと自信を見せているので忖度せずに比較試乗に臨みたいと思う。
試乗車は話題の「400R」にハイブリッド、V6ターボの3台が揃ったが、ここではスタンダードなV6ターボを中心にするのが、ライバルたちと比較する上で都合がいい。基本はワインディングを走らせることにしていたが、せっかくなのでプロパイロット2.0を試すべく、先にハイブリッドで高速道路を目指した。
カーナビのルート設定をしてディスプレイのアイコンが青くなったのを確認しプロパイロット2.0を作動。おそるおそるステアリングから手を離してみると設定した90㎞/hで走り、なんの警告も出ないままカーブに合わせて操舵してくれた。曲率がきついと設定よりも速度を少し落としてくれて自然かつ安心。
前方の遅いクルマに追いつくと、クルマ側が車線変更を促してくる。ステアリングを握って車線変更支援ボタンを押せば、右に車線変更。設定速度まで上がって追い抜きを敢行した後はウインカーを操作して左に戻った。今回はチョイ乗り程度なので評価を下すにはもう少し乗り込みたいところだが、三眼カメラや3D高精細地図データを採用しているだけあって車線維持支援の精度は高く、車線中央付近をピタリとスムーズに走行していく。今ある高度なレベル2として最高峰であることは間違いないだろう。
日産スカイライン GT Type P
WLTCモード燃費:10.0㎞/ℓ
V型6気筒DOHCツインターボ/2997㏄
最高出力:304㎰/6400rpm
最大トルク:40.8㎏m/1600-5200rpm
車両本体価格:455万4360円
BMW3シリーズ 330i M sport
WLTCモード燃費:13.2㎞/ℓ
直列4気筒DOHCターボ/1998㏄
最高出力:258㎰/5000rpm
最大トルク:40.8㎏m/1550-4400rpm
車両本体価格:632万円
最新型の3シリーズはハンドリングがピカイチ
プロパイロット2.0を体験した後はワインディングに戻り、まずはスポーツセダンのベンチマークと名高いBMW3シリーズを走らせた。今年フルモデルチェンジしたばかりのパリパリの新車でプラットフォームも新世代。先代モデルも走りは一級品だったが、新型はさらに上回っている。
印象的なのはステアリングを含むフロントまわりの剛性感が凄まじく高く、操舵に対する正確性が極めて高いことだ。フロントサス取り付け部がアルミダイキャストとなり、先代比で50%も高剛性化が図られたことを実感する。
今回の「Mスポーツ」はスタンダードよりもハードなサスペンションで19インチのランフラットタイヤを履くため全体的に少々硬めだが、動きのクオリティは高くスムーズ。また、初期のわずかなところはロールスピードが早めで、スッと外側前輪に荷重を載せられるから狙ったラインをトレースしやすいのも特徴。ハンドリングに関してはピカイチだ。
2.0ℓ直噴ターボのハイパフォーマンスバージョンとなるエンジンは、超低回転域から図太いトルクをレスポンス良く発生。おそらくターボの使い方が上手なのだろう。街中から高速巡航まで優れたドライバビリティを見せつける。その一方で、アクセルを深く踏み込んでいった時の興奮度も高い。6800rpmまでスムーズに回り、サウンドもそれなりにエキサイティングだ。
先代に比べると、特にこの「Mスポーツ」は3シリーズ本来のキャラクターである駆け抜ける歓びを強調したような乗り味。路面によっては硬い乗り心地を示すこともあるが、好き者だったら許容範囲だろう。
メルセデス・ベンツ C200 AVANTGARDE
JC08モード燃費:13.6㎞/ℓ
直列4気筒DOHCターボ+モーター/1496㏄
最高出力:184㎰/5800-6100rpm
最大トルク:28.6㎏m/3000-4000rpm
車両本体価格:560万円
トヨタ・クラウン 2.0 RS Advance
WLTCモード燃費:12.4㎞/ℓ
直列4気筒DOHCターボ/1998㏄
最高出力:245㎰/5200-5800rpm
最大トルク:35.7㎏m/1650-4400rpm
車両本体価格:559万4400円
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