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なぜ我々はGクラスに心惹かれてしまうのか? 最新ディーゼル搭載モデルに試乗して、SUVにはない本物感を再認識する〈メルセデス・ベンツG350d〉

  • 2019/12/07
  • MotorFan編集部 小泉 建治
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車両感覚の掴みやすさは世界一! 安心して悪路走破性能を引き出せる

 もちろんその気になれば相当に速い。だが、飛ばしたいという気持ちにならないところもGクラスの美点だ。トヨタ・ランドクルーザーやジープ・ラングラー、そしてクラスは違うがスズキ・ジムニーおよびジムニーシエラといったラダーフレームを持つ本格クロカン四駆は、当然ながらモノコックボディのSUVと比べると重量がかさむ。そして繊細な操作が必要とされる極悪路でのコントロール性を重視しており、ちょっとステアリングを切っただけでスパッと向きを変えるような俊敏性は追い求めていない。

 よって自ずとハイエンドモデルにふさわしいジェントルな運転ができるのだ。

 そしてもちろんGクラスが本領を発揮するのは極悪路である。今回のテストドライブはメルセデス・ベンツの2019年にリリースされたニューモデルのオールラインナップ試乗会にて行われたものであり、オフロードコースを走る機会はなかったが、いつものクセで(記者は当サイトの『酷道を奔り、険道を往く』を担当)、ついつい狭隘で劣悪な道を見つけて入り込んでしまった。

 そこで思わず膝を打った。「これぞGクラスだ」

 とにかく車両感覚が掴みやすいのだ。抑制的とはいえ、けっしてコンパクトとは言えないボディサイズを持つGクラスだが、アップライトな運転姿勢、直線基調で絞り込みの少ないボディ、直立したウインドウなどがもたらす見切りの良さは、昨今の「流麗でエモーショナルなデザイン」をウリとする多くのセダンやハッチバックを凌駕する。

 どんなに高い悪路走破性を持っていても、乗り手が自信を持って引き出せなければ意味はない。だがタイヤの位置が把握しやすいGクラスなら安心して歩を進めることができる。

 これは、長年に渡って守り続けたGクラスならではのデザインに、しっかりとした「理由」があったとも言える。

 とはいえ時代が変われば求められる安全基準や環境性能も変わる。伝統のデザインを守り続けるのは、外野が想像するよりも難しい。

 開発陣のすべての苦労を記者が知っているわけもないし、ここで知っていることをすべて述べても冗長になるので、例をひとつ挙げよう。

 Gクラスが車両感覚を掴みやすい要因のひとつに、フロントフェンダーの上に置かれたウインカーがある。前輪がどこにあるのかを把握するための大きな助けになるものだ。

 ただ、これはこれは現代においては歩行者保護のレギュレーションに引っかかる。エンジニアたちは取っ払うしかないと考えた。

 これに反対したのがデザイナーだ。車両感覚を掴むためだけでなく、Gクラスの重要なアイコンにもなっているこのウインカーを移設するわけにはいかない。

 そこで、衝突時にウインカーを支える樹脂が外れ、ウインカーユニットが下に沈むシステムを考案したというのだ。

 Gクラスは一事が万事この調子である。

 すべての形や装備には理由があり、理想の実現のためなら多大な手間暇をかけることを厭わない。

 だからGクラスは本物感に満ちている。こればかりは市井のSUVには真似できない。対抗できるのは、トヨタ・ランドクルーザー、ランドローバー・ディフェンダー、ジープ・ラングラー、そしてスズキ・ジムニーだけだろう。

 そこへメルセデス・ベンツの強烈なブランド力が加わるのだから、1000万円を越える高額車ながら衰え知らずの人気を誇るのも当然だ。

 そしてドイツのプレミアムブランドという、ある種の権威主義的な価値を避ける人でさえ「Gクラスは別」と自らに言い聞かせ、稀代の本格オフローダーに畏敬の念を抱いてしまうのである。

メルセデス・ベンツG350d
全長×全幅×全高:4606×1930×1969mm
※試乗車はAMGライン装着車で、全幅が1985mmとなる。
ホイールベース:2890mm
車両重量:2500kg
エンジン形式:直列6気筒DOHCディーゼルターボ
排気量:2924cc
ボア×ストローク:82.0×92.3mm
圧縮比:15.5
最高出力:286kw〈210ps〉/3400-4600rpm
最大トルク:600Nm/1200-3200rpm
燃料タンク容量:75L
トランスミッション:9速AT
駆動方式:F・AWD
乗車定員:5名
タイヤサイズ:265/60R18
WLTCモード燃費:9.9km/L
市街地モード燃費:───
郊外モード燃費:───
高速道路モード燃費:───
車両価格:1192万円

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