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内燃機関超基礎講座

日本を背負うリーダーを乗せて走った、日本で唯一の乗用車向けV12

1997年に登場した日本初の乗用車用V型12気筒エンジンが1GZ-FEで、日本市場専売、それもトヨタの最上級リムジン“センチュリー”の専用機である。

その基本構造は、直列6気筒のJZ系列のノウハウをベースに、2本のカムを直接タイミングベルトで動かすのではなく、一方のカムシャフトのみをタイミングベルトで駆動し、もう1本のカムシャフトを駆動側に付いているギヤによって隣のカムシャフトを駆動するというトヨタ独自のDOHC方式、いわゆる“ハイメカツインカム”のヘッドを載せたものだ。

また最上級リムジン専用機ということで対トラブル処置に厚く、片バンクの6気筒にトラブルが生じても残りの6気筒で走行できるようになっているほか、燃料供給装置など走行機器の多くにバックアップ用の二重系統化がはかられているという。

2代目センチュリーまでこの1GZ-FEが搭載されていたが、2018年のフルモデルチェンジに合わせてエンジンも変更された。3代目では2UR-FSE型の5L V型8気筒自然吸気・直噴にハイブリッドを組み合わせたパワートレーンになっている。そのため、2026年4月時点では国産設計の乗用車向けV型12気筒エンジンは存在しない。

トヨタ 1GZ-FE 主要スペック

エンジン形式:V型12気筒DOHC(バンク角60度)
排気量:4996cc
ボア×ストローク:81.0×80.8mm
圧縮比:10.5
最高出力:206kW/5200rpm
最大トルク460Nm/4000rpm
吸気方式:NA
シリンダーブロック/ヘッド材料:アルミ合金
吸気弁数/排気弁数:2/2
バルブ駆動方式:直打式
燃料噴射装置:PFI
VVT/VVL:In○/Ex×/×
点火順序:1-4-9-8-5-2-11-10-3-6-7-12

トヨタ・センチュリー(GZG5型、2代目)

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