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内燃機関超基礎講座

多くの車種に搭載され、大勢の人々を乗せて走ったトヨタ小型車系エンジン

トヨタの小型車を支えているNZ系列のエンジンはE系列の後継機であるのは確かであるものの、他のエンジンとは出自が大きく異なっている。NZ系エンジンのルーツは純ガソリンエンジン仕様ではなく、1997年に世界初の量産ハイブリッド乗用車“プリウス”のパワーユニット=“THS”のエンジンとして作られたアトキンソンサイクルの1NZ-FXEを原点としており、この点が他機種にはないユニークなポイントでもある。

原型機がHEV用エンジンとして誕生しているからか、以前のE系列とは異なってシリンダーブロック、シリンダーヘッド、インテークマニフォールドがアルミ合金製となり、小型軽量化に特に注意が払われているのが特徴だ。また、コネクションロッドには鍛造品が、カムシャフト駆動にはタイミングチェーンが用いられ、SFI燃料噴射装置が用いられている。

小型軽量化や高い燃費・環境性能など基本設計が優れていたためか、その2年後に通常圧縮版の1NZ-FEが登場。75.0mm×84.7mmのボア×ストロークは同一だが、当然ながら圧縮比は13.0から10.5に下がっている。また、さらに2年後の1999年にはストロークダウンさせた1.3ℓの2NZ-FEが登場した。現在、全機VVT-i(トヨタ流の可変バルブタイミング・リフト機構)を装備している。

写真は1NZ-FKE。

トヨタ 1NZ-FE 主要スペック

エンジン形式:直列4気筒DOHC
排気量:1496cc
ボア×ストローク:75.0×84.7mm
圧縮比:10.5
最高出力:81kW/6000rpm
最大トルク:141Nm/4200rpm
吸気方式:自然吸気
シリンダーブロック/ヘッド材料:アルミ合金
吸気弁/排気弁数:2/2
バルブ駆動方式:直打式
燃料噴射装置:ポート噴射
VVT/VVL:In◯/Ex×/×
点火順序:1-3-4-2
(諸元は1NZ-FE)

トヨタ・ヴィッツ
トヨタ・オーリス
トヨタ・シエンタ
トヨタ・プロボックス(サクシード)

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