bZとその姉妹モデルであるレクサスRZの販売台数は先月2倍以上に増加。

北米トヨタは現在、bZ、bZウッドランド、C-HR、レクサスRZの4車種のEVを販売しているが、レクサスESセダンを4月発売するほか、ハイランダーEVは2026年後半に導入、さらに2027年にはさらに別のモデルを投入する予定だ。これにより、米国におけるトヨタのEVラインナップは合計7車種となる。

レクサス EX

自動車業界の多くが積極的な電気自動車展開から静かに後退する中、現在トヨタは正反対の姿勢を見せている。同社は北米におけるゼロエミッション推進にさらに力を入れており、昨年廃止された税額控除や補助金制度にもかかわらず、より多くの米国人が電気自動車への乗り換えを検討していると確信しているようだ。

トヨタ bZ

たしかにEVに対する税額控除などの補助金を撤廃したことでEV需要は急激に落ち込んだが、トヨタはプラグインハイブリッド車への関心が高まるにつれ、販売台数は徐々に回復すると見込んでいるようだ。また、イラン紛争による燃料価格の高騰も、EVを検討する人を増やす要因となっていることも考慮しているようだ。

そんな中、トヨタは2027年までに、まだ名前が明かされていない謎のSUVが投入される。サイズやラインナップにおける位置づけなど、詳細はまだほとんど明らかにされていないが、生産拠点はケンタッキー州に予定されており、2027年に生産開始を目指している。

トヨタ自動車北米法人のマーク・テンプリン副社長兼最高執行責任者(COO)は、「人々が新たな選択肢を求めている今、当社は多様な選択肢をお客様に提供できる体制を整えて市場に参入します」と語ったようだ。そして「市場全体の15%を獲得できれば、BEV市場でも15%のシェアを獲得できるはずです。」と付け加えている。

テンプリン氏はまた、これらの新型EVがどのような顧客層をターゲットにしているのかについても、より明確な見解を示し、「テスラキラー」と表現した。

ホンダが米国製EV3車種の開発計画を中止し、EV事業で2兆5000億円の損失を計上、テスラでさえも車種ラインナップを縮小、SUVのモデルXとセダンのモデルSの生産を終了している。多くの競合自動車メーカーがEV事業を縮小または撤退する中で、トヨタはチャンスを見出していることがわかる。

「おそらく、いわゆるブーメラン顧客、つまり業界で最も環境に優しい車としてプリウスを愛し、テスラに乗り換えた人々が戻ってくるでしょう。」と、テンプリンCEOはインタビューで語ったようだ。「2週間前に日本で、当社の将来のバッテリー式電気自動車3台を試乗しました。素晴らしい車です。テスラキラーになると確信しています。」と締めくくっている。

米国市場での、ヨタ初の量産型EVは順調とは言えなかった。初代bZ4Xは、タイヤが脱落する不具合が相次いだため、2022年にリコールという不名誉な事態に見舞われた。販売再開後も、より人気の高いハイブリッドモデルが飛ぶように売れる中、bZ4Xはアメリカのショールームで埃をかぶっていたのだ。

しかし、昨年bZと改名された最新モデルは、徐々に顧客の間で支持を集め始めており、bZとその姉妹モデルであるレクサスRZの販売台数は先月2倍以上に増加、bZは今年最初の3ヶ月間でプリウスの販売台数を上回った。

ただし、電気自動車の需要は、依然として不透明だ。海外メディアによると、電気自動車は昨年第3四半期に米国新車販売台数の10.5%でピークに達した後、2025年末時点では市場シェアはわずか5.8%にとどまる見込みとなっている。

一方、トヨタ自慢のハイブリッド車は依然として販売台数の大部分を占めている。2026年3月には、トヨタの北米販売台数の55%をハイブリッド車が占め、前年同期の49%から増加した。

トヨタは、ハイブリッドを軸として、いずれ訪れするEV時代の土台を着々と固め、その時が来た時、優位な展開に持っていくという、シナリオが出来ているかのようだ。