日産自動車が阿南市と電気自動車を活用した連携協定を締結。徳島県内では初めて 

日産自動車および徳島日産自動車、日産サティオ徳島は1月17日、阿南市(徳島県)と電気自動車を活用した連携協定を締結した。

災害を起因とする停電発生時は日産のEVを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては199件目の取り組み

日産自動車および徳島日産自動車、日産サティオ徳島は1月17日、阿南市(徳島県)と電気自動車を活用した連携協定を締結した。

この協定は「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や脱炭素化の推進と同時に、阿南市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与するEV「日産リーフ」等から電力供給を行うもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては199件目の取り組みとなる。また、同活動に関する連携協定締結は、徳島県内として初めてだ。

阿南市は、今後30年以内に70~80%の確率で発生が予想されている南海トラフ巨大地震や、近年激甚化する自然災害などに対して迅速に対応するため、避難所機能の充実など、防災力強化の取り組みを進めている。また、2021年8月には県内の市町村では初となる、2050年までにCO2の排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を行っており、将来世代に豊かな自然環境と多様な産業が調和するまちを残すべく、脱炭素社会の実現に積極的だ。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて脱炭素、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして阿南市が推進する環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。EVを活用した連携協定の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・阿南市および日産自動車、徳島日産自動車、日産サティオ徳島は、平常時もEVの普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力をEVから供給することで、EVの「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
・阿南市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備しているEVを無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命および身体の安全を守る。
「日産リーフ」を活用した脱炭素化、強靱化イメージ図

阿南市では、2022年度に公用車として軽EV「日産サクラ」を3台導入した。今後、EVの特徴を活かし、環境に配慮しながらその蓄電池機能を活用することで、市の行政活動においてのCO2排出量の削減とともに、災害時の電力供給機能として有効活用していく予定だ。

阿南市と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に配慮し災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

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