「自動車アセスメント」「JNCAP」とは?

「自動車アセスメント」は、安全な自動車やチャイルドシートの普及促進を目的とし、国土交通省及び独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)が実施する安全性能試験とその評価である。アメリカで実施される同様の試験・評価である「NCAP(New Car Assessment Programme)」にちなんで「JNCAP」とも呼ばれる。
(以下、JNCAPで表記)

JNCAPは前述のとおり、自動車とチャイルドシートの安全性能を試験・評価しているが、今回の表彰は自動のファイブスター大賞を対象としたものである。
どのように試験し、どのような形で評価されるのか?
2024~2025年度JNCAPの評価項目は大きく分けて3つ、
・事故を防ぐための新技術を評価する「予防安全性能」
・事故時に人を守る「衝突安全性能」
・事故発生時に備える「事故自動緊急通報」
となっている。

「予防安全性能」では被害軽減ブレーキ4項目に加え、車線逸脱抑制、高機能前照灯、ペダル踏み間違え時加速抑制の7項目の性能がテストされ、85.8点満点で点数によりA〜Eランクで評価される。
「衝突安全性能」については、乗員5項目と歩行者2項目の7項目がテストされ、100点満点で同じく点数によりA〜Eランクの評価になる。
「事故自動緊急通報」は搭載されているシステムが基本型(2点)か先進型(8点)かで、それぞれ点数が加算される。

この3点の総合得点(193.8点満点)により最終的に★1〜★5が評価結果となる。最高評価が「ファイブスター賞」で、ファイブスター賞が複数の場合は最高得点獲得車が「ファイブスター大賞」となる。

「ファイブスター大賞」となったスバル・フォレスター

2025JNCAPの対象車は全部で4車種。そのうち、スバル・フォレスターが唯一の★5獲得車となった(他4車種は★4)ことから、ファイブスター賞及びファイブスター大賞のダブル受賞となった。

★5の総合評価は、193.8点満点中184.62点を獲得。獲得率95%という高水準であった。
また、「予防安全性能」試験各項目で最高評価のレベル5となり、得点は85.4点/85.8点(99%)。「衝突安全性能」も全ての試験項目がレベル5で、得点は91.22点/100点(91.22%)を獲得し、いずれもAランク。加えて、「事故自動緊急通報」は先進型で8点/8点(100%)となっている。

評価ポイントは以下のとおり発表されている。
[1] 予防安全性能
さまざまな高い予防安全性能や運転支援を実現するステレオカメラ。
プリクラッシュブレーキの対応範囲を拡大(低速走行時での二輪車や歩行者)する広角単眼カメラ。
交差点での右左折時などに進行方向を照らすコーナリングランプ。
車両周囲360°を映し出し、駐車時などで死角となるエリアを確認できるデジタルマルチビューモニター。
[2] 衝突安全性能
自車の高い衝突安全性能とともに、衝突相手の被害軽減(コンパティビリティ)を実現する車体構造。
衝突時に対向車線にはみ出さないように自車を減速・停止させ二次被害を抑えるポストコリジョンブレーキコントロール。
8 つの乗員保護エアバッグ(デュアルエアバッグ、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグ、ニーエアバッグ、シートクッションエアバッグ)。
衝突時のドアの室内への侵入を防ぐリヤドアキャッチャー。
乗員だけでなく、歩行者やサイクリストの頭部へのダメージを軽減するサイクリスト対応歩行者保護エアバッグ。
[3] 事故や故障発生時のサポート
長時間ハンドル操作がされないなどドライバーに異常が生じたと判断された場合、自動で減速・停止、周囲への警告、ドアロックを解除するドライバー異常時対応システム。
エアバッグが作動するような大きな事故を感知して、自動的にコールセンターに通報する先進事故自動通報。
故障やトラブルの際、ボタンを押すだけで24 時間コールセンターに接続するコネクティッドサービス。
※国土交通省発表

なお、スバルのファイブスター大賞受賞は、JNCAPの最高賞が同名になってから
2020年度:レヴォーグ
2021年度:レガシィアウトバック
2023年度:クロストレック/インプレッサ
2025年度:フォレスター
の4度目の獲得となった。
(2022年度:トヨタ・ヴォクシー/ノア、2024年度:トヨタ・クラウンセダン)

今回の2025年度JNCAPでは対象車種がわずか4車種と少なかったことがフォレスター以外のファイブスター賞受賞者が出なかった要因のひとつだ。対象車種自体が少なかったことは、そもそも近年ブランニューモデルの少なさと新車供給状況から、ナスバが試験用の車両を入手できていないということもあるようだ。

販売台数上位から優先的にピックアップしているとのことだが、今回の対象にならなかったモデルではどうなのかも気になるところ。車両が入手出来次第、試験されることを期待したい。



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