現地価格は約960万~1290万円。日本での販売価格も1000万円級か!?
日産の国内SUVラインアップに、長らく空席となっていたフラッグシップモデルが戻ってくる。

現在、国内の高級SUV市場ではトヨタ「ランドクルーザー300」やレクサス「LX」が高い人気を維持し、さらにメルセデス・ベンツGクラスやランドローバー・ディフェンダーといった輸入車勢も存在感を示している。こうした市場へ、日産はなぜ今パトロールを投入するのだろうか。

新型パトロールは2024年9月、中東で世界初公開された7代目モデルだ。1951年に初代が誕生したパトロールは、中東やオーストラリアをはじめとする世界各地で高い人気を誇る日産のフラッグシップSUVであり、日本では1980年から2007年まで「サファリ」として販売されてきた。
今回の日本導入は、単に海外モデルを追加するだけではない。国内市場で不在となっていたフラッグシップSUVをラインアップへ加えることで、ブランドイメージの強化や商品力向上を図る狙いもあると考えられる。
エクステリアは、大型Vモーショングリルを中心に、上下2段構成のコの字型LEDデイタイムランニングライトやワイドなLEDライトバーを組み合わせた迫力あるデザインを採用。サイドは無駄を削ぎ落とした面構成と大きく張り出したフェンダーによって力強さを演出し、リアには横一文字のLEDコンビネーションランプを採用することで、最新の日産デザインを取り入れている。
ボディサイズは全長5350mm、全幅2030mm、全高1945〜1955mm、ホイールベース3075mm。ランドクルーザー300やレクサスLXを上回る堂々たるサイズを誇り、日本市場に導入されるSUVとしても最大級のスケールとなる。
インテリアには14.3インチのデジタルメーターと14.3インチのセンターディスプレイを組み合わせた大型デュアルスクリーンを採用。Googleビルトイン対応の最新「NissanConnect」により、GoogleマップやGoogleアシスタントなどを車載システムから利用できる。
さらに、Klipsch製12スピーカープレミアムオーディオやマッサージ機能付きシート、乗員の体温を検知して空調を自動制御する「バイオメトリッククーリング」など、フラッグシップSUVにふさわしい快適装備も充実している。
悪路走破性も大きく進化した。電子制御4WDシステムに加え、路面状況に応じて最適な制御を行うテレインモードや電子制御サスペンションを採用。オンロードでの快適性と、本格クロスカントリーSUVとしての高い走破性を高次元で両立している。
最大の注目は、新開発の3.5L V型6気筒ツインターボエンジンだ。最高出力425馬力、最大トルク700Nmを発揮し、従来の5.6L V型8気筒自然吸気エンジンに代わる新世代ユニットとして採用された。9速ATとの組み合わせにより、力強い加速性能だけでなく、高速巡航時の静粛性や燃費性能の向上も図られている。
このほか、一部市場では最高出力316馬力を発生する3.8L V型6気筒自然吸気エンジンも設定される。日本仕様の詳細は今後明らかになる見込みで、グレード構成や装備内容などについては現時点で公表されていない。
日本での販売価格も未発表だが、中東では23万9900~32万2900UAEディルハムで販売されている。2026年7月時点の為替レートで単純換算すると約960万~1290万円となるが、日本仕様は税制や装備内容の違いによって価格が変わる可能性がある。それでも1000万円前後からの価格帯になる可能性は高そうだ。
国内導入後はランドクルーザー300やレクサスLXだけでなく、メルセデス・ベンツGクラスやランドローバー・ディフェンダーなど、世界のプレミアムオフローダーとも競合することになる。
パトロールは、日産が世界市場で長年培ってきた本格SUVの象徴ともいえるモデルだ。そのフラッグシップが日本市場へ復活する意味は小さくない。
2027年度前半の導入によって、国内SUVラインアップは新たな頂点を手に入れることになる。電動化が進む現在でも、本格オフローダーへの需要は依然として高い。約20年ぶりに復活する「サファリ」の系譜が、日本の高級SUV市場にどのような新しい選択肢をもたらすのか、今後の展開に注目したい。












