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自衛隊新戦力図鑑:そうりゅう型潜水艦が潜航したまま長期活動が可能な理由 AIPシステム 「そうりゅう」型潜水艦で導入された「AIPシステム」とはなにか? 潜水艦に積まれているスターリングエンジンの秘密

  • 2019/09/26
  • MotorFan編集部
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海上自衛隊が誇る「そうりゅう」型潜水艦

日本を守る陸・海・空自衛隊には、テクノロジーの粋を集めた最新兵器が配備されている。普段はなかなかじっくりみる機会がない最新兵器たち。三栄では、それらの自衛隊最新兵器を集めたムック「自衛隊新戦力図鑑」を制作した。
ここでは、そのなかからいくつかを紹介しよう。海上自衛隊が誇る新鋭潜水艦、「そうりゅう型」である。そこに投入された最新テクノロジーであるAIP、スターリングエンジンについて紹介する

 2005年から配備開始されている海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」型。本艦最大の特徴は海自初のAIP(非大気依存推進)システムを導入した潜水艦であることだ。AIPとは「Air-Independent Propulsion」の略称である。
 AIPシステムとは、ディーゼル機関に必要な大量の酸素を獲得するためのシュノーケリング航行(浮上して吸気すること)をせずに、長期間潜航したまま活動することができる技術の総称だ。意味合いでは、原子力潜水艦の核動力を含まず、非核・通常動力のディーゼル機関を補う技術や設備を示すものだ。
 AIPシステムの中核は液体酸素とディーゼル燃料(ケロシン)を使う外燃機関のスターリング機関発電機が担う。スターリング機関とは、シリンダー内のガスや空気を外部から加熱・冷却し、その体積変化(加熱膨張と冷却収縮)から運動(仕事)を取り出す機関を指す。
 本システムは、水中航行時間の延伸を習ったもので、あくまでも補助動力としての運用となるため、使用は低速での省エネ航行に限られるという。一方で、高速域を受け持つのは従来通りのディーゼル機関発電機が担う。つまり「そうりゅう」型潜水艦は通常動力のディーゼル機関発電系統とスターリング機関発電系統を併せ持つことで、長期間の潜航活動を実現している潜水艦なのだ。
 ちなみに本艦を含めた潜水艦は、推進器であるスクリュープロペラを回す主動力を電力(蓄電池)で賄っている。ディーゼル機関などの内燃機関や、その他の外燃機関など、いわゆるエンジンは発電装置であり、そこで生み出した電力を蓄電池に貯め、その電力を推進力に使用している。水中での静粛性を狙った結果だ。静かに対象へ接近して監視や偵察、情報収集したりするなど、隠密行動を主任務とする潜水艦に電動力は最適なものだ。

 潜水艦「そうりゅう」型は、1番艦「そうりゅう」から10番艦「しょうりゅう」までがスターリング機関を搭載している。2020年に竣工予定の11番艦「おうりゅう」ではAIPシステムにリチウムイオン蓄電池を採用した。従来の鉛電池より各要素で高性能であり、潜水艦での使用特性に合っていると決定された。蓄電池技術の進化に伴って水中連続航行性能も向上しているとのこと。さらにハイスペックになった海自のステルス潜水艦が就役間近となっている。


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海上自衛隊の「空母いずも」やそうりゅう型潜水艦、護衛艦、P1哨戒機、陸上自衛隊のAAV7や10式戦車などの最新兵器、もちろん航空自衛隊の戦闘機など「自衛隊新戦力」を詳しく紹介。テクノロジーの塊である「兵器」には機能美が詰まっています。


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