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〈試乗記:レクサスUX〉新プラットフォームと新パワーユニットがもたらしたもの|SUVレビュー

  • 2019/11/10
  • ニューモデル速報
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車重の違いが重厚感につながるハイブリッド

 ハイブリッドの250h「バージョンL」に乗り換える。ステアリングのフィールから乗り心地まで、全般的にずっしりとした雰囲気で走った。およそ100㎏の体重差があるのだから、それは当然かもしれないが、これが決してマイナスに感じられない点が面白い。重い、のではなく、重厚。つまり重いことをプラスの要素に感じることができる。低重心を意識したプラットフォームと設計のなせるワザか。

 個人的には軽快感あふれる200より重厚感のある250hが良かったという結論からも、決して重さがこのクルマの欠点になっていないことが分かってもらえるのではないか。

 特に首都高などの都市高速をクルージングしている時にそう思う。やや重めでいっそう懐の深さを感じるステアリングフィールと、腰の下が適度にずっしりと落ち着いて走る感覚が、クルーズには向いている。試してはいないけれども、きっと長距離ドライブに供してもハイブリッド仕様の方がラクだろう。運転支援のプログラムもなかなかの仕上がりで、上級モデルより安心して“任せる”ことができた。このあたりの技術は正に日進月歩。車格の上下よりも、デビューの後先が効くポイントであったりもする。

 重厚感がある、とはいっても、本当の意味で重いわけではない。それが証拠に、操舵し始めはずっしりとしたフィールながら、前輪が曲がりたい方面へと向こうとするその寸前あたりからすーっと力が抜けて軽やかになり、好みの位置までスムースにもっていけるあたり、UXが基本として走りの軽快感を重視していることがよく分かる乗り味だった。

 UXのドライブフィールにスポーツを感じるか、と問われたら、良い意味で否定したい。なぜならそこには、LCがデビューした時にも感じた、コンセプトに通じた乗り味がまず感じられたからだ。それは、内外装のデザインや、そのクルマのポジショニングとよく調和した走りのテイスト、だ。

 実際に開発現場でテストを繰り返したエンジニアによれば、常にLCに立ち戻り、可能な限り乗り比べて方向性を決めたらしい。そんな風に聞くと、ついつい我々は、LCのようなテイストにしたかったの? まったく違うモデルなのに? と勘違いしてしまいそうだが、そんなレベルの話ではない。

 走りのイメージリーダーとしてLCがあり、同じブランドのコンパクトSUVとして実現すべき、もしくはファミリィとして相応しい乗り味を探し求めたということだろう。そのことが如実に現れていたのが、ステアリングホイールの切り始めであったり、アクセルペダルをじわりと踏んだあとの第一歩であったりする。そういった走りのディテールに共通点があればこそ、ブランドはひとつとして成り立っていくものだ。

 だからこそLCも、このUXでも、ハイブリッド仕様をオススメとしたい。いずれもブランドの目指すべき方向をよく物語るグレードだからだ。

 現時点において、レクサスブランドの最も小さなSUVが、フラッグシップクーペと同じ方向のドライブフィールを持つに至ったという一点において、レクサスは確実に真のラグジュアリィブランドへと成長しつつあると断言できる。駆ることによって、自分の人生が少しずつ変容するような、そんなクルマをつくるブランドへと、これから益々変わっていくことだろう。

日本古来の伝統である刺し子をモチーフとした処理を取り入れたシート表皮。運転のしやすさと快適性を両立させた形状だ。
Fスポーツ用シートは一体発泡成形によるホールド性の高い専用品。ヘッドレストに「Fスポーツ」のエンブレムがエンボスで刻まれる。
レクサス流のラグジュアリィを示す一台

■ UX200 "F SPORT"
〈寸法・重量〉
全長(㎜) 4495
全幅(㎜) 1840
全高(㎜) 1540
室内長(㎜) 1830
室内幅(㎜) 1520
室内高(㎜) 1170
ホイールベース(㎜) 2640
トレッド(㎜)  前 1550 後 1550
車両重量(㎏) 1490
定員(名) 5
〈エンジン〉
型式 M20A-FKS
種類 直列4気筒DOHC
ボア×ストローク(㎜) 80.5×97.6
総排気量(㏄) 1986
圧縮比 ―
最高出力(kW[㎰]/rpm) 128[174]/6600
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm) 209[21.3]/4000-5200
燃料供給装置 筒内直接+ポート燃料噴射装置(D-4S)
燃料タンク容量(ℓ) 47(プレミアム)
〈モーター〉
型式 ―
種類 ―
最高出力(kW[㎰]) ―
最大トルク(Nm[㎏m]) ―
駆動用主電池 ―
〈トランスミッション〉
形式 ギヤ機構付きCVT
変速比 ギヤ機構部 前進:3.377 後退:3.136 CVT部 前進:2.236-0.447
最終減速比 4.014
駆動方式 FF
パワーステアリング 電動式
サスペンション 前 ストラット 後 ダブルウイッシュボーン
ブレーキ 前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク ディスク
タイヤ・サイズ 225/50R18
最小回転半径(m) 5.2
JC08モード燃費(㎞/ℓ) 17.2
車両本体価格 443万円

■ UX250h "version L"
〈寸法・重量〉
全長(㎜)4495
全幅(㎜) 1840
全高(㎜) 1540
室内長(㎜) 1830
室内幅(㎜) 1520
室内高(㎜) 1170
ホイールベース(㎜) 2640
トレッド(㎜)  前 1550 後 1550
車両重量(㎏)1580
定員(名) 5
〈エンジン〉
型式 M20A-FXS
種類 直列4気筒DOHC+モーター
ボア×ストローク(㎜) 80.5×97.6
総排気量(㏄) 1986
圧縮比 ―
最高出力(kW[㎰]/rpm) 107[146]/6000
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm)188[19.2]/4400
燃料供給装置 筒内直接+ポート燃料噴射装置(D-4S)
燃料タンク容量(ℓ) 43(レギュラー)
〈モーター〉
型式 3NM
種類 交流同期電動機
最高出力(kW[㎰]) 80[109]
最大トルク(Nm[㎏m]) 202[20.6]
駆動用主電池 ニッケル水素電池
〈トランスミッション〉
形式 電気式無段変速機
変速比 ギヤ機構部 ― CVT部 ―
最終減速比 3.605
駆動方式 FF
パワーステアリング 電動式
サスペンション 前 ストラット 後 ダブルウイッシュボーン
ブレーキ 前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク
タイヤ・サイズ 225/50R18
最小回転半径(m)5.2
JC08モード燃費(㎞/ℓ) 27.0
車両本体価格 509万円

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