インベンターズは計「24」

トヨタ自動車東日本・東富士工場の跡地に誕生したToyota Woven City(ウーブンシティ)は2025年9月にオフィシャルローンチを迎え、フェーズ1と呼ばれるエリアにWeavers(ウィーバーズ)と呼ばれる住人が住み始め、新しい価値を生み出すさまざまな実証実験が始まった。
2026年4月にはプレス建屋をリノベーションした「Woven City Inventor Garage(ウーブンシティ・インベンターガレージ)」が稼動を開始。4月22日に行なわれた取材会「KAKEZAN 2026」では、「産業を超えた連携による価値の創出」を意味するカケザンを加速する新たなInventors(インベンターズ/発明家)が発表された。
新たに加わったのは、一般社団法人AIロボット協会と第一興商、Joby Aviation、トヨタファイナンシャルサービスである。AIロボット協会は「ロボットの社会実装に向けた、実環境での課題抽出とフィードバックサイクルの検討」をテーマに掲げており、第一興商は「もっと自由に歌えるカラオケの創造に向けた実証実験」をテーマに据える。
Joby Aviationは「空のモビリティエコシステム構築向けた取り組み」がテーマ。トヨタファイナンシャルサービスは、「モビリティ価値の計測・証明・流通を基にした、新しい販売金融手法の開発」をテーマに掲げている。これら4つの団体・企業の参画により、インベンターズは計「24」になった。
インベンターガレージ内で普段はラボエリアとして機能するスペースは、取材会時には各インベンターズが実証実験する内容を展示するスペースとなっていた。出展者は以下のとおり。
・ウーブン・シティ
・[トヨタ]豊田章男AI
・[トヨタ]サモンシェア
・[トヨタ]スウェイク
・ダイドードリンコ
・日清食品
・ダイキン工業
・第一興商
・トヨタ自動車東日本
・トヨタ紡織
・豊田自動織機
・ジェイテクト
・トヨタ・インベンション・パートナーズ
・増進会ホールディングス(Z会グループ)
・UCCジャパン
・ウーブン・シティ インベンターコミュニティ
・ウーブン・シティ デジタル・カイゼン・プラットフォーム〜工場への展開〜
・デンソー
・豊田通商
・豊田合成
・アイシン
・トヨタ・ウーブン・シティ・チャレンジ ファイナリスト展示
では、新たにインベンターとなった第一興商の実証実験内容について見ていこう。
第一興商が実証実験する「選曲レスカラオケ」とは?

カラオケによる歌唱文化を振興してきた第一興商は、ウーブンシティにインベンターとして参画し、「選曲レスカラオケ」の実証実験を皮切りに、次世代カラオケにあり方を探っていく。
選曲レスカラオケはデンモク(リモコン端末)を使わず、カメラで撮った利用者の顔画像から年齢や性別、感情などを読み取り、これらの情報をもとにプレイリストを自動生成する。これにより、「1曲目に何を歌うか」というストレスが解消されるのがメリットのひとつ。ウーブンシティ内にカラオケができるスペースを設け、ウィーバーズを対象に実証実験を行なっていく。

ウーブンシティで実証実験する理由を現地の説明員は次のように話してくれた。
「通常のカラオケ店舗に来られるお客様を対象にすると、どうしてもその場限りになってしまい、長期間データを取ることが難しい。ウーブンシティであれば、ひとりの方とある程度長い間やりとりができ、精緻なデータを集めることができる。そこが大きなメリットだと考えています。実証実験をするにあたっては、生活習慣を含めいろいろな情報をとったうえで、プレイリストを生成するにあたりどの情報が最も有効なのか検証していきたい。ひとりのときに歌いたい歌と仲間と一緒のときに歌いたい歌は違ったりします。そういった点を含めて検証したいと考えています」
また、車内空間におけるカラオケのあり方も探っていきたいという。カラオケは画面に映る歌詞の字幕を目で追いながら歌うのが通常だが、安全上、車内でそんなことはできない。そこで、音声で歌詞を先読みするなどさまざまなアイデアを試していきたいという。走行中だけでなく、停車中にプライベートスペースとしてカラオケを活用するアイデアの検証も模索していきたいとのことだ。
新たなインベンターが加わることで、実証実験の街であるウーブンシティはますまず活発になっていく。そんな、盛り上がりのムードが感じられるイベントだった。

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