ぱっと見、BW’S100 でもよく見ると違う? ZUMA外装×ローダウンでメイクするUSスタイル

ベースはヤマハBW’S100。2ストスクーターとして知られるモデルだが、この車両はそこからUSスタイルへ大胆に再構築されている。外装関連をごっそり北米仕様ZUMA50(日本名:BW’S)に換装。具体的には、US仕様らしい大きな丸目二灯のUS純正ヘッドライトをはじめ、US純正シート、US純正モール、US純正フロアステップ、US純正テールレンズ、US純正インナカウル、US純正コーションラベル、US純正カウルデカールなど、見た目は完全に“US ZUMA”の空気。ただし、このマシンの本質はルックスだけではなかった。

エンジンは、4ストユニット(GY6エンジン125cc)へと換装され、キャブレターにはCVKΦ30を採用。扱いやすさとストリートでの実用域を意識しつつ、ベース車両の枠を超えたパフォーマンスを実現している。

足周りも抜かりなし。フロント80mm、リヤ120mmのローダウンに加え、ホイールベースをストレッチ。ロー&ロングなシルエットを確保しつつ、リヤにはATR製ショックを投入。スタイル優先に見えて、ちゃんと“走れる仕様”でまとめているのがポイントだ。組み合わされるのはDORBY WORKS製ワイドホイールを前後に採用し、マキシス製タイヤ(フロント110/70-12・リヤ130/70-12)を装着。リヤにボリュームを持たせたシルエットを形成している。この“リヤ推し”なスタンスがUSストリートの空気を強く感じさせる。

ブレーキは前後ともFRANDO製で統一。フロントは4ポットキャリパー+フローティングディスクの組み合わせで制動力を確保。ハンドル周りはCHIMERA製でセパレートハンドル化され、ACTIVE製メーターを装着している。

そして注目はマフラー。USヨシムラ製RS-9サイレンサーへとアップデートされており、サウンドとルックスの両面でキャラクターを強化。コンパクトな取り回しによってリヤ周りをタイトにまとめ、リヤ周りのボリュームをより際立たせているのがポイントだ。

このマシンの面白さは、ここまで手を入れていながらもシルエット自体はBW’S100の延長線上にあること。パッと見では大きく変わっていないのに、細部を見ていくと確実に違う。この雰囲気がUSDMスタイルの魅力であり、派手さではなくても積み重ねで空気感を変えていく手法といえる。結果として仕上がっているのは、BW’SでもありZUMAでもあるが、そのどちらにも収まらない一台だ。見慣れたはずのシルエットに、確かな違いを仕込む。SCRWORKSによるさじ加減のうまさが、このマシンの完成度を一段と引き上げている。

北米仕様のヤマハZUMA
エンジンはBW’S100と同じ2ストで、大きなヘッドライトが特徴。ほかにもリフレクターやウインカー、グラフィック等も異なる。

■MACHINE:YAMAHA BW’S100 ■OWNER:SCR-WORKS
DORBY WORKS製12インチ7Jリヤホイール&130幅の極太リヤタイヤが迫力満点。ATR製リヤショックでローダウンされた車体と相まって、BW’Sのイメージを残しながらも、明確に別物とわかる存在感を放っている。

外装はシンプルにまとめつつ、USヨシムラ製RS-9マフラーや足周りのアップデートで走りの質を底上げ。CVKφ30キャブレター採用の吸気系とあわせて、ストリートで気持ちよく使える実用性もしっかり押さえている。

剥き出しの駆動系やフットレストなど、USカスタムの魅せ方を抑えた構成。北米ではポピュラーなGY6エンジンによってよりUSらしさが強調。

ハンドル周り

CHIMERA製ステム&セパレートハンドルをベースに、コンパクトなコックピットに。FRANDO製マスターシリンダーにはCRG製のバーエンドミラーを装着。アクティブ製デジタルメーターを配置するなど、機能性と視認性を両立。ロー&ワイドなポジションもポイントだ。

フロント足周り

ワンオフ加工によって80mmローダウンされたフロントは、FRANDO製4ポットキャリパー+NCY製ディスクの組み合わせで制動力をアップ。さらにステンメッシュホース化でタッチも明確に。タイヤはMAXXIS製110/70-12サイズを装着し、足周り全体でストリートユースにしっかり対応する実戦的な構成。フロントホイールはDORBY WORKS製12インチ4J幅。

ステップ周り

大柄な体格の人が多い北米シーンでは定番のひとつでもある、横一文字のステップバーへ変更。ポジションも楽になり、ストリートでのコントロール性も良好に。

吸気系

吸気はCVKφ30キャブレターを採用し、ファンネル仕様でダイレクトに空気を取り込むレイアウト。ローダウン化によってキャブレターが当たるため、シート下収納を大胆にカットし、お気に入りのデカールをボム。

エンジン系&リヤショック

SCRWORKS製エンジンマウント&スワップハーネスによってGY6エンジンをスワップ。駆動系はCOMPOSIMO製CVTカバーを装着してむき出しとするなどUSDM手法でメイク。リヤショックはATR製ショックを採用し120mmのローダウン化を実現している。

マフラー

マフラーはUSヨシムラ製RS-9カーボンサイレンサーを装着。ショートタイプのエキパイと組み合わせることで、コンパクトかつ迫力あるリアビューを形成する。軽量なカーボン外装により重量増を抑えつつ、サウンド面でも存在感を主張する。

リヤホイール

リヤはDORBY WORKS製12インチ7J幅の深リムホイールを装着。リム幅を活かしたシルエットが特徴で、130/70-12サイズの極太タイヤと組み合わせることで圧倒的な存在感を演出する。ロー&ロング化された車体との相性も抜群で、スタイルの核となるパートだ。

リヤブレーキ

リヤブレーキは、FLP製リヤディスクブレーキコンバージョンKITを採用してディスク化。キャリパーはフロントと同ブランドのFRANDO製をチョイス。前後で統一感あるブレーキシステムを構築している。

ベースマシンはこちら

ヤマハ BW’S100
丸目2灯ヘッドライトとブロックパターンタイヤが特徴のスクーター。2ストローク100ccエンジンによる軽快な加速とタフな足周りで、ストリートからダートまで幅広く楽しめる1台として支持を集めた。

取材協力

【SCR WORKS(東京)】

ズーマーをベースとしたUSDMスタイルを得意とするカスタムショップ。ショークオリティとストリートユースを両立した完成度の高いビルドで知られる。

メーカー公式サイトはこちら