1986年製のジムニーにETC付けられる? 付けるのはETC2.0? 予算は1万円で

クラシックジムニーにETC!
1986年型のクラシック・ジムニー(JA71C型)には、ETCが付いてない。今回のテーマは、ETC装着だ。ETC問題はどうなの? ETC2.0ってなに? 自分で付けられるの?

TEXT & PHOTO:伊倉道男(IKURA Michio)

ジムニー(JA71C)に快適装備!ETC車載器装着!

一時、話題になっていた2022年に一部のETCの機械が使えなくなると言う問題。あ、何事も無く過ぎたのかな? これ、2001年から2002年に発売開始され、かつ旧規格で作られているごく初期のETC車載器は2022年12月1日以降は使用できなくなるということ。おいおい、なんか勝手だな。実際には、延長されて現在も使えるはずだが、この延長の理由が新型コロナだと言われてもピンと来ない。え?そんな勝手なことやってるから、信用を失う。古くなっても車載器が壊れていないなら、対応するのが公の機関の義務と思うのだ。

では、なんで使えなくなるか?と言うと、電波法の改正で、なんたらかんたら。理解に苦しむ。今使えているのは延長しているから?それでは今後も延長、延長で旧車載器のユーザーがゼロになるまで、使えるようにしておく以外、あなたたちの解決策はないと思うのだが……。

次にまた来るのは2030年問題。技術の進歩により、新たなセキュリティが必要なのはわかる。それにしてもね、旧車の税金アップ、パソコン、スマホのOSやアプリ、古くなると使えなくなる。これに追われまくって生きている。だからきっと、キャンプなど、原点帰りのレジャーが注目される。これは考え過ぎなのか。滅びた高度文明の子孫たちはみんな明るく大らかにに生きている気がするのだけれど。

で、ジムニーにETC車載器を装着。ETC2.0ではなくてETC 。昔の規格のやつだね。実は6000円以下で手に入れた。中古じゃないよ。これにセットアップの費用を入れても1万円以下。なぜETC2.0にしなかったの?と聞かれれば、本体の値段とETC2.0の恩恵に魅力があまりないからだ。ゲート通過が楽で、休日や深夜割引が使えれば。このくらいで良いのかな。ただし、関東では圏央道はほかの高速よりも高めの設定。ここの走行が多いのならETC2.0の方が良いかもしれない。

選んだ車載器はパナソニック製。車載器管理番号が「1005-033・・・・~」なので新セキュリティ対応。最初の数字が0だと旧である。ひと安心。

さすがに日本ブランド。装着するのに必要なパーツはすべて揃っている。説明書も完璧。
車載器管理番号が「1005−033・・・・~」なので新セキュリティ対応品。

さて本体。アンテナ分離型。現在はアンテナ一体型は存在しない。アンテナにはスピーカーとブルーのLEDが内蔵されている。ブルーのLEDが採用されているの!ジムニー(JA71C)にとっては未来的ではある。

ジムニー(JA71C)はフロントウインドウを前に倒すことができる。これは軍事用のジープの名残だ。フロントウインドウを立てたままでは、座りながら射撃ができない。倒して置くのだ。ベトナム戦争時、ベトナム側はアメリカ軍が通る道に立木を利用してワイヤーを張った。ジープに乗った米兵士の首の高さに合わせてだ。これに対してアメリカ兵はジープの前にワイヤーカッターを装着する。ジープのプラモデルなどで見る機会もあると思う。命を懸けなくてはいけない、悲しい歴史である。

アンテナには小さなスピーカーとブルーのLEDが内蔵されている。
フロントウィンドウを立てる時は、ウィンドウウォッシャーの配管も忘れずに。

あ、話が逸れたけれど、ウインドウを戻す時にはウィンドウウォッシャーの配管も忘れずに。これを忘れると大洪水となる。

さて、車載器本体のクルマへの装着はいたって簡単。マイナスをアースしてプラスはアクセサリー電源に繋げば良い。ここで注意点。例えばこの電源をアクセサリーソケットなど、脱着可能にしておくと、セットアップをしてもらえない。以前普通車で登録して大型車で走行。これは詐欺。当然摘発された。また、軽自動車で登録して2輪で使う。2輪のETC車載器が高いからだ。これは料金が同じなので対応する法律がないようなのだが、推奨はできない。そうそう、2輪は2輪用、4輪は4輪用の車載器を使う。4輪用の車載器には2輪の情報をセットアップできない。もちろんその反対もセットアップはできないはずだ。

アクセサリーソケットなど、車載器を脱着可能にしておくと、セットアップをしてもらえない。
ETC車載器と一緒にUSB電源も供給したい。以前に装着したナビにもUSB経由で電源供給。
「OGC USBチャージャー」 大型であるがポートの数も多い。
「OGC USBチャージャー」が取っ手となり、灰皿のオープンが楽になる。灰皿にゴープロの充電器。

ここで、ETC車載器装着と同時にUSB機器にも電源も供給したい。以前に装着したナビがUSB経由で電源供給ができる。また、撮影機材なども充電したい。選んだのは「OGC USBチャージャー」。大型であるがポートの数も多い。まずはシミュレーション。ナビに加えてキャンプの小型ランタン、もちろんスマホ。これらが走行中に充電ができるとありがたい。装着の場所は灰皿にする。現在のクルマのはない装備だね。オプションでもないクルマがあると聞く。結果、大型の「OGC USBチャージャー」が取っ手となり、灰皿のオープンが楽になる。その灰皿にゴープロの充電器を置くとシンデレラフィット。これなら落下を気にせずに、走行時にも安心して充電ができそうだ。

セットアップはDIYではできない。装着後はお近くのディーラー、または量販店、ETCを取り扱っている、オーディオ専門店へ。

そうそう、セットアップはDIYではできない。装着後はお近くのディーラー、または量販店、ETCを取り扱っているオーディオ専門店へ。

さぁ、ジムニー(JA71C)も少しは現代のクルマに近づいた?かな。あとはエアコン、いやクーラー。たぶん装着は無理だと思うが、電動式、また、ベルト駆動の後付けがあるのを発見した。助手席前にユニットを吊り下げる、懐かしい超昔のタイプである。こう言うの、S30フェアレィZに装着したっけ。これはDIYでいけるのか?いやぁ~無理なのだろうなぁ。

ETC問題をもっと詳しく知りたい方は、下記のリンクをご覧くださいませ。

キーワードで検索する

著者プロフィール

伊倉 道男 近影

伊倉 道男

フォトグラファー。国学院大学法学部法律学科卒。アパレル会社にて総務人事、営業を経験。その後、但馬 治…