
ロングホイールベース化してローダウンした車体に装着されるのは前後とも120/70-8インチの極太タイヤ。
太さにこだわった足まわり
純正が全長1365mm、全高850mmしかない小さな小さなモンキー。ノーマルのままでも楽しい乗り物だが、カスタムすることで世界に1台だけのスペシャルな存在になる。モンキーのカスタムは1980年代には盛り上がりを見せたもので、令和の今でもその熱量は変わらない。いや、むしろパーツの精度や工作技術が向上したことで、カスタムの世界はより進化していると言っていい。それを代表するかのようなカスタムモンキーが、この太足にこだわった1台だろう。

純正のままだとスカスカ感が残ってしまうモンキーだが、エンジン周辺やスイングアーム内に各種パーツを追加することで凝縮感を詰め込んでいる。
「世界のう」の市野さんはカスタムモンキーの世界ではベテランと呼べる人。長くカスタムを続けてきた集大成的な完成度を見せてくれた。カスタムテーマはズバリ「太足」で、前後ホイールは純正の8インチをベースにワイド加工したもの。あえて社外のキャストホイールなどを使わず、メッキ処理して使用することに強いこだわりを感じるのだ。
ワイド&メッキ加工で純正風を維持しながらゴージャスに

加工により7.5Jにまで拡大したリムへステディ製B77のバナナタイヤを装着している。ある意味定番のカスタムなのだが120/70サイズを選んでもホイールが太いため引っ張り気味になっている。トレッド面がほぼ平らに見えるほどなのにリムが飛び出しているのだから存在感は抜群だ。

前後とも同じサイズのタイヤ&ホイールとしていることもポイントで、ローダウンした車体だから前後のバランスも重要だということ。ホイールだけでなくブレーキ周辺のパーツまでメッキ処理したことに合わせて、ロンホイ化に貢献しているKEP SPEED製スイングアームやリヤショックまでメッキを選び足まわりのキラキラ感を演出。これもまた車体の凝縮感につながっているのだ。
長い車体を強烈に加速させるボアアップエンジン

これだけ長い車体にワイドタイヤを組み合わせるとエンジンパワーがなければ満足に走らせることはできない。当然のようにエンジンはボアアップされていて排気量は124ccとなっている。さらに吸排気の組み合わせにもこだわっていて、使用したのはどちらもヨシムラ製。パワーへの強いこだわりが選ばせた結果で、キャブレターはTMR-MJN32で、右向きのインマニを使用することで車体右へ大幅にはみ出るように装着。さらにマフラーもヨシムラ製カーボンを選んだことでワイドさを演出しつつ、高回転へ対応させている。
実はスナップオンをワンオフ

ローダウンした車体には短いサイドスタンドが必要になるため、カスタムモンキーでは純正をカットしたものが多く見られる。ところがこのモンキーのそれは工具のような形状をしている。なんと高価なスナップオンのスパナを使用しているのだ。サイドスタンドは一度カットしたスパナの頭を直角に付け直して車体を支えられるようにしてある。さらにシフトペダルもスナップオンのコンビネーションレンチで、14mmのメガネ側をチェンジロッドに組み付け、スパナ側にはメッキ処理した六角の棒を接着してペダルにしてある。単に売っているパーツを使うだけでなく、用途の異なる製品を使うことでスペシャルな1台になっているのだ。
撮影したのはこのEVENT!

【モトチャンプ】
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