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フィアット・パンダ | 自動車史に残る(はず)0.9ℓ直2SOHC+可変バルブタイミング&リフト機構+ターボは、2020年に乗っても魅力的か?

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フィアット・パンダ Easy 車両価格○224万円

フィアット・パンダが搭載するのは、0.9ℓのツインエアエンジンだ。愛らしいコンパクトなスタイル、楽しい乗り味のパンダの短いボンネットフードの下には、究極のダウンサイジング過給エンジンが載っているのだ。

自動車用としては現在唯一の「直列2気筒」搭載

500ほどではないが、やはりキュートなフロントフェイスがパンダの魅力のひとつ

 久しぶりにフィアット・パンダに乗った。どのくらい久しぶりか、というと、以前に乗ったパンダが初代パンダだったから、かれこれ27年ぶりくらいだ(多分試乗したのは1993年頃)。

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 上の記事によると、初代パンダは1980~1999年、2代目パンダが2003~2011年、そして現行型が2011年デビューだという。なぜか2代目パンダには縁がなくてドライブした記憶はないが、初代パンダの印象は鮮明だ。小さくて、おもちゃみたいで、全然速くないけれど猛烈に楽しいクルマだった。あの頃は、パンダやミニモークやミニなんかが、ある意味、クルマではなくファッションアイテムとして人気を集めていたのだ。

 3代目パンダにはずっと興味があったのだが、なぜか乗るのはフィアット500だった。なぜフィアット500で代替できたか、といえば500とパンダに搭載されているパワートレーンに興味があったからだ。試乗の機会を探ると、いつも出てきたのが500だった、というわけである。

エンジン形式:直列2気筒SOHC エンジン型式:312A2 排気量:875cc ボア×ストローク:80.5mm×86.0mm 圧縮比:10.0 最高出力:85ps(63kW)/5500rpm 最大トルク:145Nm/1900rpm 過給機: ターボチャージャー 燃料供給:PFI 使用燃料:ハイオク 燃料タンク容量:37ℓ

 パンダと500が搭載するエンジンは、自動車用としては現在唯一の「直列2気筒」だ。フィアットがTwin Air(ツインエア)と呼ぶ0.9ℓ直列2気筒SOHC+ターボである。日本で先にツインエアを搭載したのが500だった(2011年)から、必然500を試乗する機会が多かったということもある。
「超先進的なコンセプト」のエンジンに対する敬意と興味は尽きないのだが、試乗すると組み合わせるデュアロジック(5速AMT)のふるまいに少々がっかりした記憶がある。

 久しぶりの「パンダとツインエア」である。
 初代と比べたら立派な体格になったとはいえ、全長×全幅×全高:3655mm×1645mm×1550mmは充分にコンパクト。「おしゃれ系」の500に対して「使える欧州の小さな実用車」がパンダだ。価格も500(同じエンジンを積んだツインエアポップが241万円)よりもパンダの方がお安い(パンダ イージーが224万円)。

キーは、いまや懐かしい感じ。キーリングに差し込んで捻ってエンジンを始動する。初代のときと同じだ。
 広報車のキーをお預かりしてクルマに乗り込む。キーは本来の機能を失っておらず、鍵穴に差し込み捻るとエンジンが始動した(つまり始動スイッチがあるわけではない)。2気筒ならでは振動はドライバーシートにもステアリングホイールにも伝わってくる。
 VWが仕掛けた「ダウンサイジング過給」というエンジンの技術トレンドは2010年代に全世界を席巻した。排気量を下げるだけでなく、気筒数も減らす「レスシリンダー」が燃費改善に有効ということで、V12→V8ターボ、V8→V6ターボ、V6→直4ターボ、直4→直3ターボという流れができたのだ。そのさらに先をいったのがフィアットだった。直4→直2ターボとしたのだ。言ってみれば、究極のダウンサイジングエンジンがツインエア。世界の最先端を走ったのだが、登場後10年経つのに結局フォロワーは現れずじまい(唯一の例外はスズキがインド市場に投入した0.8ℓ直2ディーゼルE08型)。

唯一無二の自動車用2気筒エンジン。フィアット500のツインエア

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 直2ツインエアのクランクピン配置は360度。つまり同位相。クランク2回転で交互に各気筒に点火する。燃焼間隔から生じるトルク変動による振動が大きいのが直2エンジンの弱点だ。ツインエアにフォロワーが現れなかったのも、エンジンの振動をよしとしないと判断したからだろう。ダイハツは軽自動車用に2気筒エンジンを開発してモーターショーに出展したことがあったが、商品化はされていない。

5速AMTのデュアロジックは、オートモードと手動でシフト操作するモードがある。

 さて、今回試乗したパンダ・イージーのトランスミッションは、かつてがっかりしたデュアロジックである。今回はどうだったか? これがなかなかよくなっていて、今回は不満を感じなかった。というより、MTを運転しているかのような楽しさがあった。デュアロジックはMTがベースだから当然と言えば当然だが。
 5速MTのクラッチ(MTだから乾式)操作を機械がやってくれるわけだが、1速→2速のシフトアップの際に、トルク切れという宿命的な一瞬がある。これが最新のパンダではぐっと短くなっていた。「全然気がつかないほど」ではまったくないが、わざわざマニュアルモードにして手動で操作して運転したいと思うほどのネガではない。2→3速、3→4速のギヤの架け替えはとてもスムーズだから、1速から2速へ変速するタイミング(少しドライブすればすぐにわかる)に少しだけ右足の力を抜けばいいだけだ。

 5速100km/h巡航時のエンジン回転数はメーター読みで2600rpmほど。思ったほど高くない。街中のストップ&ゴーでは2気筒の振動は気になる(心地よいと感じる人もいると思う)が、高速道路で走っていたらよく回る気持ちのいいエンジンだなと感じる。

 最高出力&最大トルクは85ps/145Nmだから絶対的にパワフルなわけではないし、車重も1070kgと思ったほど軽いわけではないから動力性能はほどほど。もともとパンダに対してそこを期待する人は多くないだろう。
 乗り心地は悪くない。シートがいい。なんの変哲もないシートだけれど、長距離走っても腰に優しい。数年前フィアット500を大人の男性2名乗りで一気に500kmほど走ったけれど、シートの出来の良さ(乗り心地)には感心した。パンダも同じだ。

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