MT派に朗報!スバルがマイチェン版BRZで『MT向けアイサイト』を初採用へ 4WD車での採用も?

SUBARU BRZ
スバルは今秋発表予定の改良型BRZでMT車向けアイサイトを初採用へ
スバル独自の先進安全装備である『アイサイト』。これまではAT車にしか設定がなかったが、今年の秋に発表される予定のBRZで初めてMT車でも搭載されることになった。一部制限される機能はあるものの、プリクラッシュブレーキなどはMTに合わせたチューニングがなされているという。

スバルは6月20日、MT車向けの運転支援システム『アイサイト』を開発し、今年の秋に発表される予定のBRZ改良モデルに初めて採用すると発表した。

SUBARU EyeSight
MT車向けアイサイトのイメージ。

アイサイトの最大の特徴はカラーのステレオカメラが対象物を立体的に捉えること。これにより先行車両のブレーキランプや歩行者、自転車も認識し、システムが衝突の恐れありと判断した際はドライバーに警告を発するほか、必要に応じてブレーキなどを制御。事故を未然に防いだり、万が一アクシデントが発生したとしてもダメージを軽減する機能を持っている。
これまでスバルは、アイサイトはAT車にしか設定してこなかった。MT車での同システムの採用は技術的には可能ではあったもののハードルが高かったというが、リアルワールドで違和感なく使用できるよう開発を進め、一定以上のクオリティが確保されたこのタイミングで改良型BRZに採用される運びとなった。

SUBARU EyeSight
MT車向けアイサイトのイメージ。

MT独自の制御でハードルをクリア

MT車向けアイサイト
プリクラッシュブレーキなどはMT車向けの制御をした一方、RABなど一部の機能は不採用に。

アイサイトの代名詞的機能と言える『プリクラッシュブレーキ』は、もちろんMTモデルでも採用される。この機能は、その時のシフトポジションやクラッチの状態に関係なく作動する。仮にクラッチが切れていたり、シフトポジションがニュートラルの状態であっても、完全停車するまでブレーキがかかり続ける仕様だ。
MT仕様独自の制御として、エンジンがストールした状態でもブレーキの液圧が失われないというものがある。ご存じのとおり、MT車は静止状態でクラッチが繋がっていれば、エンジンはストールする。一般的には、エンジン停止中にはブレーキの液圧は失われるが、アイサイト搭載車両では、車両の完全直前にエンストが発生してもブレーキ液圧が維持され、減速度の抜け感のない制動が続けられる仕様となっている。

MT車向けアイサイト
MT車ではエンストしてもブレーキがかかり続ける。

また、先行車との車間を維持しつつ追従し、運転者の負担を軽減するクルーズコントロールにも、MTモデル独自の制御が施される。ATモデルの全車速追従とは異なり、MTモデルはギヤが2~6速のいずれかに入っており、かつ車速が30km/h以上である状態に限定されるなど、同機能のセット条件は異なる。しかし、クルーズコントロール使用中でもシフトチェンジは自由に可能となっており、5秒未満であればクラッチが切れた状態や、ニュートラルに入れた状態を維持しても、機能がキャンセルされないようになっている。そのため、余裕を持ってシフト操作することができるのだ。
さらに、クラッチペダルを踏んだ状態ではエンジン回転数の上昇を抑え、クラッチが再び繋がった際には即座に加速を開始するなど、ドライバーへの違和感を抑えつつ、変速しても前走車両に遅れることなく追従する。
その一方、MTモデルでは25km/hを下回るとクルーズコントロールが解除される。その場合は人間が運転を引き継ぐ必要があるのだが、クルーズコントロールを使用しての低速走行時は従来よりも車間距離を長く取るよう設定されているため、ドライバーは余裕をもって対応できる。

MT車向けアイサイト
車速が低い領域では従来よりも長めに車間距離を取る仕様となる。

そのほか、車線逸脱やふらつきを感知した場合の警報機能や先行車両が発信した際にそれをドライバーに知らせる機能はATと同様に装備される。
概ねATモデルのシステムを引き継ぎ、独自の仕様変更がなされている一方、誤発進および誤後進抑制制御など非採用となったものもある。
後退時ブレーキアシスト(RAB)もまた採用されなかった。これは、踏切などで自動ブレーキが誤作動した場合などは、仕様上、同機能をとっさに解除することが難しく、立ち往生などして危険な状況に陥る場合があるためだ。ただし、RABに組み込まれていたソナー警報の機能は継続して採用される。

MT車向けアイサイト
RABに組み込まれていたソナー警報の機能は継続して採用される。

今後は4WD/MTでも採用か?

「MT車にもアイサイトが欲しい」という声は多かった。まだ機能的にはAT車と比較すると制限もあると言えるが、MT車にもスバル独自の先進安全システムがついに搭載可能となった。こうなると気になるのは4WDモデルのMT車への採用だが、それは今後検討していきたいという。

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