個性豊かな7つのブランドは特に若い世代から支持され、販売を押し上げている
好調を支えた要因として両社は、オリンピック開催期間中とコロナ禍の夏季休暇が重なり、消費者の安全な移動手段としての自家用車需要が引き続き強い点を挙げている。特にステランティスの個性豊かなブランドは若い世代から支持され、販売を押し上げているとのこと。7月における各ブランドのトピックを見てみよう。
●プジョー
引き続き「208」「2008」「3008」の新世代デザインモデルが好調。また「508」は、ハイブリッドモデルの追加とOriginal LoveとのコラボレーションによるTVCMの効果により注目が集まった。すべての電動化モデルが想定よりも良い売れ行きを見せている。
●ジープ
供給遅延の影響が若干出たものの、その間もマイナーチェンジされた「コンパス」がディーラーへの来客数増加に貢献し、受注は順調に増加した。
●シトロエン
MPV「ベルランゴ」の人気により、シトロエンブランドへの認知度が向上。他モデルに好影響が出ている。
●フィアット
フィアット・アバルトディーラーでは昨年来、改装/移転が急ピッチで進められており、第2四半期には滋賀と徳島のふたつの開発準備室を含めて8店舗がオープン。現時点で、全72拠点中53拠点が改装を完了し、広々としたモダンな新CIでお客様を迎えている。これにより、新規および既存顧客両方の来客数が伸びている。
●アバルト
「595」モデルの人気により、対前年比17%増を記録。
●アルファロメオ
刷新された「ジュリア」と「ステルヴィオ」、そして今年が最終年となる「ジュリエッタ」のいずれもが好調を維持。
●DSオートモビル
ブランド認知度が上がりつつあり、「DS 7クロスバックE-TENSE 4×4」の登場が牽引力となって、内燃機関版の「DS 7クロスバック」も含めた全体の販売が上昇している。
日本においてステランティスを率いるポンタス・へグストロム氏(グループPASジャパン/FCAジャパン両社の代表取締役社長を兼務)は、7月の好業績について次のようにコメントしている。
「この7月、ステランティスの日本におけるふたつの子会社は昨年対比でプラス28%と、純輸入車市場の2倍の伸張を記録しました。プジョーとシトロエンは7月の過去最高記録を更新し、アルファロメオは昨年の3倍の台数を売り上げました。ステランティスの7ブランドの年初からの累計合計販売台数は前年比42%の増加で、市場の2倍以上の伸びを見せ、ステランティスは最も成長率の高いグループとなりました。ステランティスの2子会社を統括する最初の月に、幸先の良い船出ができたことを喜んでいます」