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連載コラム「酷道を奔り、険道を往く」Vol.3 フィアット・パンダで本格ダート林道を走ってみる【中津川林道へ(酷道険道:埼玉県)】フィアット・パンダ4×4

  • 2018/01/03
  • MotorFan編集部
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東京、山梨、埼玉、長野、群馬の一都四県にまたがる奥秩父山塊。
険しい山々が連なり、高速道路や鉄道の巨大な空白地帯ともいえるこのエリアの真ん中を、関東甲信越屈指の林道が貫いている。
フィアット・パンダ4×4で、未舗装路をひたすら走り続けた。

TEXT:小泉建治(KOIZUMI Kenji) PHOTO:宮門秀行(MIYAKADO Hideyuki)

埼玉県と長野県って接していたの?

 埼玉県と長野県が接していることを、果たしてどれくらいの人が認識しているだろうか? かく言う筆者も、突然そう問われたら、一瞬考え込んでしまう。埼玉県の北側に群馬県があって、長野県はその先......そう思っている人がほとんどだろう。

 まぁそれもしかたない。両県が接している県境の距離はわずか10kmほどで、しかもそれは関東甲信越でも屈指の交通網空白地帯にあるのだから。

 グーグルマップなどでざっと確認してみると、埼玉県から長野県に行く最短の方法は国道299号で群馬県を経由するルートになりそうだ。国道140号で山梨県を経由する方法もあるが、結構な遠回りを強いられるだろう。それよりなにより、普通は関越道と上信越道を使って群馬県を経由するはずだ。いずれにせよ、埼玉県から長野県へ直接行くことは不可能に思える。

 だが、この両県の県境を画面の中心に据え、どんどん縮尺を拡大していってほしい。あるでしょう、すっごく細くてクネクネした糸くずみたいな道が。

 この道こそ、関東有数の未舗装路として知られる通称「中津川林道」、正式名称「秩父市道17号線」だ。未舗装区間は約18kmで、その長さもさることながら、ふたつの地点を結ぶバイパス的な役割を持つ道が未舗装であること自体、今どき関東地方ではかなり珍しい。本線から枝分かれした行き止まりの林道が未舗装であったり、ごく短い距離がやむなく未舗装のままになっていたり、というケースはほかにもあるにせよ、中津川林道のように起点と終点で別の国道や県道などにつながる未舗装路は稀有な存在だ。

 ということで、連載3回目にして初の未舗装路チャレンジと相成った。

大滝食堂の先にある滝沢ダムのループ橋はなかなか壮観。ここを過ぎれば、もう少しで中津川林道のスタート地点だ。

飲食店も商店もなし! 食料の準備は必須!

 関越道の花園ICから国道140号を南西に向かい、まずは秩父を目指す。中津川林道にはもちろん飲食店など存在しないため、予め弁当を買っていくことにした。せっかくだから少しでも名物らしき弁当にしたかったのだが、早朝出発のためコンビニ以外は開いていない。

 しかし西武秩父駅で名物のわらじカツ弁当が買えるという情報を事前にキャッチし、駅なら早朝からでも開いているだろうということで向かうと、なんと売店が改装中とのこと。しかたがないのでさくっとコンビニで弁当を調達する。

 ちなみに中津川林道の手前の大滝には、これまた名物のバイク弁当で知られる大滝食堂がある。オートバイのタンクの形をした弁当箱にボリュームたっぷりの豚肉が詰め込まれたものだが、こちらは残念ながら長期休業中である。

 その大滝食堂を過ぎ、滝沢ダムのループ橋を登り切り、県道210号との交差点を北に右折する。そして9kmほど道なりに進むと、中津川林道との分岐点が現れる。左に曲がれば、いよいよ酷道険道ドライブのスタートだ。

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