CX-5/CX-8にも搭載されるSKYACTIV-G2.5T:マツダのフラッグシップ、MAZDA6の2.5ℓスカイアクティブ・ターボの価値とは?
- 2020/03/22
-
MotorFan編集部 鈴木慎一

現行マツダでもっともパワフルなエンジンが、SKYACTIV-G2.5Tである。2.5ℓ直4DOHCをダイナミック・プレッシャーターボで過給したマツダ流ライトサイジング過給エンジンだ。MAZDA6、CX-5、CX-8で選ぶことのできるSKYACTIV-G2.5Tの価値とはなんだろう?
SKYACTIV-G2.5Tのポジショニング
マツダのフラッグシップたるMAZDA6のワゴンに試乗した。エンジンは、2.5ℓ直4ガソリンターボのSKYACTIV-G2.5Tである。
MAZDA6は、過去にSKYACTIV-D2.2(2.2ℓ直4ディーゼルターボ)搭載モデルを試乗した。
新型マツダ・アテンザ(Mazda6)燃費は?走りは?質感は?580kmドライブしてわかったこと。:XD L Package(AWD)
マツダのフラッグシップをCX-8と思っている人もいると聞くが、いやいや、フラッグシップは「アテンザ=Mazda6」である。デビ...
SKYACTIV-D2.2の出来の良さについては、充分に体感済みだ。いつ乗っても豊かなトルク、優れたNV性能、高い燃費性能で、「ああ、やっぱりディーゼルっていいな」と思わせてくれる。
一方のSKYACTIV-G2.5Tについても、CX-8で試乗済みだ。
マツダCX-8 25T 燃費は?:800km走って2.5ℓガソリンターボの実力を考えた。選ぶべきはガソリンかディーゼルか
マツダの人気SUVの最上級モデル、CX-8に2.5ℓのターボエンジン(SKYACTIV-G2.5T)が追加された。このG2.5Tを搭載したL Package...


マツダ・ガソリンエンジンでもっともパワフルなG2.5Tの印象はCX-8ではあまりポジティブなものではなかった。「これならD2.2の方がいいな」と感じたのだ。
とはいえ、車重1890kgのCX-8だったから、ということもあり、いつか車重が軽いMAZDA6(今回試乗したワゴン 25T Sパッケージは車重1590kg)でもう一度試したいと思っていた。
まだ試乗の途中なので、結論は出していないが、まずは、SKYACTIV-G2.5Tのポジションニングから考えてみたい。

言うまでもないことだが、SKYACTIV-G2.5Tが向いている先は、アメリカ市場だ。北米はいまだディーゼル不毛の地。いかにSKYACTIV-Dが優れていようとも容易に受け入れられない。アメリカは、大排気量マルチシリンダーが大好きな国なのだ。
とはいえ、アメリカにもダウンサイジングの波は押し寄せ、V8をV6ターボに、V6を直4ターボにダウンサイズ&レスシリンダーする流れとなった。
マツダでいうと、3.7ℓV6自然吸気のMZI型が今回のSKYACTIV-G2.5Tにダウンサイズされたわけだ。
3.7ℓV6 MZI:最高出力277ps(204kW) 最大トルク366Nm
2.5ℓ直4ターボ SKYACTIV-G2.5T最高出力230ps(169kW) 最大トルク420Nm


ダイナミック・プレッシャーターボ! CX-5に新たに搭載された2.5ℓ直4ターボ:SKYACTIV-G 2.5T
■PY-VPS シリンダー配列 直列4気筒 排気量 2488cc 内径×行程 89.0mm×100.0mm 圧縮比 10.5 最高出力 169kW(230ps)...
要するに、マツダにとって重要な北米市場のV6自然吸気の代替がSKYACTIV-G2.5Tといことだ。
ヨーロッパは、だいぶ比率は下がったとはいえ、ディーゼルが好まれる。CO2規制(95g/km規制)が厳しいヨーロッパにはSKYACTIV-G2.5Tではなく、SKYACTIV-XでありSKYACTIV-Dで対応する。
日本だけ(厳密には日本だけではないだろうが)が、SKYACTIV-D2.2とSKYACTIV-G2.5Tから選択ができるのだ。
これがややこしい。
北米であれば、上級グレード選べば、それはSKYACTIV-G2.5Tだし
ヨーロッパであれば、SKYACTIV-D2.2(MAZDA3とCX-30にはSKYACTIV-Xがあるが)となる。
- 1/2
- 次へ
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
水平対向と星型とロータリーエンジン特集

スバル新型レヴォーグの新1.8ℓ水平対向4気筒ターボCB18 vs マ...
- 2020/08/21
- 新車情報
スバルの1.8ℓリーンバーンターボ「CB18型」とはどんなエンジ...
- 2020/08/20
- 新車情報

1.8ℓ直噴リーンバーンターボ! 次期スバル・レヴォーグから始...
- 2020/05/15
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | 星型エンジン、その複雑で精緻な構造
- 2020/12/29
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | 直噴技術がロータリーエンジンを救う?...
- 2020/10/16
- コラム・連載記事

いま再びマツダの水素ロータリーエンジンへの期待「REは水素...
- 2020/08/24
- コラム・連載記事
ホンダエンジンの技術力は凄い|内燃機関超基礎講座特集

内燃機関超基礎講座 | V型5気筒という奇妙なエンジンの理由[...
- 2020/07/31
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | ホンダが作った「本当のアトキンソンサ...
- 2020/08/13
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | NA時代のタイプRが搭載していた2.0ℓエ...
- 2020/08/09
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | ホンダ F1 エンジンのコンロッド 高い...
- 2020/07/05
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | ホンダ初代NSXのエンジン[C30A/C32B...
- 2020/08/30
- コラム・連載記事

内燃機関超基礎講座 | ホンダのユニークな気筒休止システム[...
- 2020/08/12
- コラム・連載記事
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

マツダ アテンザワゴン
25S Lパッケージ
中古価格 124.8万円

マツダ アテンザワゴン
XD Lパッケージ
中古価格 157.9万円

マツダ アテンザセダン
20S
中古価格 89.9万円

マツダ MAZDA6セダン
XD Lパッケージ
中古価格 416.9万円

マツダ アテンザセダン
20Sプロアクティブ
中古価格 179.9万円

マツダ アテンザワゴン
20S
中古価格 144.8万円