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多くの女子が機械工学分野への参加に気後れ
ウェールズ出身のメイシーは、マクラーレン・オートモーティブのマイク・フルーウィットCEOの後任として、「1日CEO」に就任。世界的な子どもの権利拡大を目指す慈善団体「プラン・インターナショナル(Plan International)」との長期的なパートナーシップの一環として、この活動に参加した。
この試みに合わせて、マクラーレンはプラン・インターナショナルが発表した最新の調査結果を公開。それによると、11歳から18歳までの女子の4人にひとり(25%)が、科学、技術、工学、数学(STEM)分野や仕事に挑戦したいと考えている。しかし、周囲から「男の子のためのものだ」と言われたり、否定的に判断されるのではないかと心配したり、メディアで男の子ばかりが行っている様子を見ることで自信を失っていることも明らかになった。
また、半数近く(47%)の女子が、メディアや友人、家族を通じて「女の子はSTEMに向いていない」と聞いたことがあると判明している。
マクラーレン アルトゥーラの製造工程にも参加
今回、国際ガールズ・デー期間中にマクラーレン・オートモーティブのCEOに就任したメイシーは、マイク・フルーウィットからCEOの名刺とマクラーレンCEOとしてのアクセスパスを受け取り、1日をスタート。
この日は、経営陣を率いて戦略会議において重要な意思決定に参加。社内の多くの女性ビジネスリーダー、エンジニア、科学者、デザイナーとの共同作業も行った。メイシーはスーパースポーツの設計、エンジニアリング、製造、マーケティングのプロセスのあらゆる側面を理解することができたという。
さらに、マクラーレン・オートモーティブの製造工程にも参加。新型ハイブリッドスーパースポーツ「アルトゥーラ」の仕上げとして、最も重要な「McLaren」バッジを装着している。今回、CEOとしての1日を終えて、メイシーは次のように感想を語った。
「マクラーレン・オートモーティブのCEOとしての1日は、信じられないような瞬間に満ちていました。スーパースポーツの製造に携われるなんて、誰もができることではありません」
「プラン・インターナショナルは、これまでの固定観念を打ち破り、考え方を変えることを目的としています。なぜなら多くの女の子は、クルマではなく人形で遊ぶべきだと考えているからです。マクラーレン・オートモーティブとプラン・インターナショナルのパートナーシップは、若い女性たちにSTEM分野でのキャリアを考え、自分の可能性を最大限に発揮することを促すものとなるでしょう」
メイシーの参加でマクラーレンにもたらされた新た活力
メイシーは創業者ブルース・マクラーレンの娘で、ブランドアンバサダーを務めるアマンダ・マクラーレンと共にブルックランズ・ミュージアムで開催された企画展「McLaren: Driven by Design」にも参加。実物大のLEGO製「720S」の展示を見学したほか、マクラーレン GTのテストドライブも経験している。
メイシーを引き継ぎ、再びCEOの職に戻ったマイク・フルーウィットは、今回の試みについて次のように説明した。
「国際ガールズ・デーを記念し、メイシーがマクラーレンのCEOに就任したことは、マクラーレンの全チームにとって楽しく貴重な経験となりました。彼女のアイデア、洞察力、知性、そして明確な情熱は、ダイバーシティやインクルージョンの実現に向けて我々の努力をさらに加速させてくれることでしょう」
「プラン・インターナショナルとマクラーレンの取り組みは長期的なものとなります。今回、メイシーCEOが主導した重要な決定のひとつに、マクラーレンがプラン・インターナショナルと協力して今後12ヵ月間に100人の女子とワークショップを開催することがあります」
「そして、2025年までに世界で1000人の女子とワークショップを開催し、STEMのキャリアをより多くの人に知ってもらうという約束ができたことも嬉しく思っています。これは、メイシーをはじめとするマクラーレンの全社員が誇りに思えるレガシーとなりました」