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Pininfarina Battista
インド国営試験場を舞台に性能を証明したバッティスタ
正確なパフォーマンスを検証すべく「VBOX」データロガーシステムを導入し、インドのタミル・ナードゥ州南部にある国営試験施設NATRAXにおいて、1/4マイル加速8.55秒、1/2マイル加速13.38秒という、驚異的なタイムを記録した。なおアウトモビリ・ピニンファリーナは、インドでのテストを記念し、バッティスタにインド国旗をイメージした専用リバリーを採用している。
タイムアタックにはオートカー・インディア誌のホーマズド・ソラビーとレヌカ・キルパラニ、そしてアウトモビリ・ピニンファリーナの開発テストドライバーを務めるステファノ・コスタが参加。また、同社からはパフォーマンス/テストチームも加わり、バッティスタのパフォーマンスを徹底的に検証することになった。
アウトモビリ・ピニンファリーナのパオロ・デラッチャCEOは、インドにおけるテスト実施について次のように説明する。
「今回、バッティスタを初めてインドへと上陸させることができ、大変光栄に思っています。 私たちの株主であるマヒンドラ&マヒンドラ社とのコラボレーションイベントは、アウトモビリ・ピニンファリーナにとって重要な時期に行われました。2022年からイタリアに新設されたアトリエでバッティスタの生産が開始され、世界中のお客様への納車も始まりました」
「2023年、このデザインとエンジニアリングの結晶であるバッティスタのオーナーとなった皆さんが、そのパフォーマンスを追求できることに興奮しています。今回のインドにおける記録更新は、内燃機関モデルでは実現不可能なパフォーマンスを、電動パワートレインだからこそ達成できたと証明しています」
インドにおける速度記録を大きく更新
バッティスタの最高速テストは、「ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2」を装着して実施された。このテストでは、ホーマズド・ソラビーが358.03km/hの最高速度を軽々と記録。オートカーインディア誌が保持していた、インドにおける自動車の最高速度記録332km/hを大きく上回った。
続いてバッティスタのステアリングを握ったレヌカ・キルパラニも357.10km/hを記録し、インド人女性ドライバーとして最速記録を打ち立ている。これらの最高速度記録は、いずれもFIAに加盟するインドのスポーツ団体、FMSCI(インド・モータースポーツ連盟)により承認されている。
その後、タイヤを「ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2R」に履き替え、前述の1/4マイルと1/2マイルの加速テストも実施。市販車世界新記録を樹立した。今回、バッティスタが履いたミシュラン製タイヤは、どちらも購入時に注文することが可能となっている。
今回、初めてバッティスタをドライブしたホーマズド・ソラビーは、その興奮を次のように説明した。
「バッティスタの残酷なまでの加速とスピードは、何物にも代えがたいものです。まるで大砲から発射されたような感覚でした(笑)。NATRAXの高速コースにおいて、わずかな距離で最高速度に達することにも驚かされました。これこそ、スピードの未来だと実感しています」