4代目 フェアレディZ “Z32”のチーフデザイナー山下敏男がカーデザインのすべて を語る

山下敏男の動画 第7回ABOUT CAR DESIGN“ゲストトーク井上眞人さん#3 最終回”

カーデザイナー山下敏男が語る、自動車のデザインの様々。新車や旧車、名車のデザイン解説から、デザインの仕方、そして重要な基礎など、ここで車のデザインの面白さ、視点などをわかりやすく解説。クルマのデザインをもっと理解するための動画連載。

ACD 007 ゲストトーク井上さん#3

2022/07/09 イタリアトリノのIED (Istituto Europeo di Design) ヨーロッパ・デザイン学院でトランスポーテーションデザインの教授をやっている「井上眞人」さんのインタビュー第3回目(最終回)です。1回目の自己紹介やイタリアの学生事情・車に関する考え方など。2回目の授業の様子やスポンサードプロジェクトの状況。

そして今回は3回目ですが、私は”圧巻の最終回”と銘打ちました。内容が素晴らしくそして何よりも教育に向ける情熱が、学生だけでなく企業側からも伝わってくるのがよく理解できました。

IAAD時代、欧州の巨大な産学共同企画 ”WEEVILプロジェクト”に参画。
生み出したのがこのモデル。説明するのは井上教授。タンデム2人乗り3輪EV。各企業からの最新技術を採用し、電動可変トレッドによりバイク並みの駐車性も実現。なんといってもこのレベルの高さ、実用化が望まれるモデル。

IEDに移っての産学共同プロジェクト。毎年卒業生に課せられる、自動車メーカーからの課題に応えるものでジュネーヴショーなどで展示される一大プロジェクト。30年続く歴史あるプロジェクトだが、2021-2022年はアルピーヌ。まずは学生一人一人が提案。4案に絞られ、ここから1案化して1分の1モデルへ。
発表はジュネーヴショーが中止となったためトリノのOGRという見本市会場にて開催。IEDの学生とともに、アルピーヌのデザインディレクター、アントニー・ヴィライン氏をはじめとした総スタッフ。

井上教授の存在が一番重要であることはもちろんですが! 作品への向き合いたかが、学生の作品というレベルを超えて、企業のプロジェクトの進行と同じ熱意であることが素晴らしく、真剣さが学生にも伝わり作品は相乗効果でハイレベルに仕上がって行ったといえます。

日本での産学連携のあり方はどうだろうか? 学生は厳しくされればされる程、成長するのだと改めて実感しました。大学の先生方や学生諸君にぜひ見て頂きたい。

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著者プロフィール

山下 敏男 近影

山下 敏男

NTERROBANG DESIGN CEO
日産自動車にてショーカーのデザインなどを経て初代バイオレット、430セドリック…